AZ::Blog はんなりと、あずき色☆: 三十三夜 第33夜 「終点に置かれた鏡」

三十三夜 第33夜 「終点に置かれた鏡」

written by overQ
June 9, 2004

三十三夜、最終回の今夜は、「終点に置かれた鏡」。

三十三回にわたって、詩のような、短いファンタジーのようなものを、お届けしてまいりました。
思ったよりも、ずっと長く、けっこうたいへんでもありました。何の気なしに「三十三夜」という題をつけましたが、夜は毎日やって来るのでした(w

お読みいただいた方、コメントを下さった方、私の独りよがりな作品にお付き合いくださいまして、ほんとうにありがとうございました。
それと、三十あまりのブログを毎日読んでるんですが、直接間接に、その波動を受けとめて、創作したと思ってます。
文字通り、皆さんのおかげで、続けてこられました。心からの感謝をささげます。

友人に、「いよいよ終わりに近づいた」と報告すると、ほめてくれるのかと思ったら、こともなげに、
「あれ1001回続くんじゃなかったの?」といわれました。まじっすか(゚Д゚;)

…でも、また、少しお休みして、ネタがたまったら、新しいシリーズをはじめたいと思っています。

mirror mirror on the wall
終点に置かれた鏡

もう帰ってこないと思っていたのに
神さまが帰ってきた。
突然のことだったし
準備もまるで出来てない。
誰もがそうだった。
そのため
どこへ行っても
神様はきらわれた。

ありがためいわく。
やっかいもの。
表向きは丁重だが
何かにかこつけて
ていよくあしらわれる。
追い払い方を研究したガイドブックも
ひそかなベストセラーに。

すべての家をそそくさと
まわり終えたあと
神さまは小さくため息をついて
つぶやいた。
「この旅が終わってしまえば
世界は消滅してしまうというに。
どうしたものだか」

苔むした石段の中ほどに腰かけ
神さまはしばらく
下手な草笛など吹いていた。
とつぜん何かひらめいたらしく
頭の上に明るく電球がともった。
神さまはすっくと立ち上がり
物語を最初から朗誦しはじめた。
「もう帰ってこないと思っていたのに
神さまが…(endless:)



technorati
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.overcube.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/145

このリストは、次のエントリーを参照しています: '三十三夜 第33夜 「終点に置かれた鏡」' , AZ::Blog はんなりと、あずき色☆.
かみさま。
概要 忘れたころに、ぴこがね。 にゃあって言うんだよ。 ぴこと暮らしたあのしあわせな日々。 永遠に続くものだと思っていた。永遠に。。。 永遠と口にした端から、永遠はくずれおちる。 本当に大切なものを失った瞬間に、 喪失という果てしない暗闇から逃れようと、 もがき苦...
ウェブログ: おかぼれもん。
時刻: June 10, 2004 12:25 PM
コメント

overQさん、ホントにお疲れ様でした!
「三十三夜」を書き始められた最初の頃は、何となく読ませてもらってたのですが、「少女行進」の頃から、毎日AZ::Blog さんの更新を楽しみにするようになりました。
読ませてもらうのが嬉しい日課になってました。
珠玉の作品ばかりで、月並な言葉ですが、「素晴らしい」です。
overQさんには、「生みの苦しみ」とかないみたいな印象があります。あとから後から創作が溢れてくる。そんな感じです。

今度は、シェーラザードのように、千夜一夜物語をめざされる・・?
ファンとしては、厚かましくも嬉しい限りです。
でもまた「三十三夜」はじめから読ませてもらいますので、ゆっくり休んでからでも・・・。
本当にお疲れ様でした。

「物語の完成」は、読者としても特別の感慨がありますね!(これは私の今の感想です。笑)

Posted by: Site icon ワルツ : June 9, 2004 9:56 PM

overQさん。
本当に本当に、お疲れ様でした。
昨日は、私のblogのコメントにも書いたように、
終わるのが勿体なくて、ココにこれませんでした。
日が変わり、本日、やっとくることができました。

ぴこがいる。。。
胸が暑くなる思いで何度も何度も読みました。
が、どうしても冷静に読むことができません。
号泣してます。
陰陽というか、この世とあの世があわせ鏡のようになっていて
いつでも自由に反転できる世界。
そんなものをひたひたと永遠を感じました。

それにしても、overQさん、すごい才能です。
てっきりストックしてあるものを描きだされているものだと思っていましたよ。
毎夜、書いてらっしゃったとは!?驚愕です。
千夜一夜物語、楽しみにしてます。

ありがとうございました。☆多謝好々☆


Posted by: pico : June 10, 2004 9:41 AM

ワルツさん、picoさん、こんばんは。

ようやく三十三回完結しました。
忙しい日や、体調を崩した日など、たいへんなときもあったのですが、なんとか最後までこれました。
ほんとうに、みなさんの励ましのおかげと思っています。
ありがとうございました。

>毎夜、書いてらっしゃったとは!

いえいえ、ストックしてあったものが二十くらい、あとの十数作品は新しく書きました。
しかし、このストックが意外と役に立たなくて、かなり書き直しの必要があり、苦労しました。
なるべく短めにまとめるのと、ときどき笑いの要素を入れる、というのが、予想してたよりも、難しかったです。

あと、挿絵を途中から始めたのですが、これもなかなか微妙で。
すぐ描ける時もあったんですが、何回書いても失敗のときもありました。
前に書いたやつを引っ張りだしたり、けっこうすったもんだの楽屋裏でした(´ー`)
お話と絵は、あんまりつながっていてもダメで、そこはかとない関係性を持たせるのがコツだとわかりました。
わかったときにはもう終わり間際でしたが。

>今度は、シェーラザードのように、千夜一夜物語をめざされる・・?

一歩一歩すすんでいって、ある日振り返ると…、というのが理想ですよね。
シェーラザードが生きていたら、いっしょに労働組合を結成して、シャハリヤール王から、週休二日制を勝ち取ってあげたいです(w

テレビで見たのですが、イラクには今でも「夜の民」と呼ばれる語り部がいるそうです。
戦争中も小屋に人を集めてホラ話を語っていました。
見習いたいものです。

Posted by: Site icon overQ : June 10, 2004 8:55 PM

はじめまして!
「俺は生きているのか?」を登録していただき有難う御座います。
これからも宜しくお願いします(o*。_。)oペコッ

読まさせて頂きました。
文才がある方ってホントに羨ましいです。
また読みにきます!

Posted by: 壮太 : June 11, 2004 4:44 PM

壮太さん、こんばんは。

うちは、何だか記事がいつも長くて、ほんと恐縮です。うちも、かっこいい写真一枚でパシッと決められたらなぁ。。

こちらこそよろしくお願いします

Posted by: Site icon overQ : June 12, 2004 7:23 PM
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?


スパム防止のため、表示された数字(セキュリティコード)を入力して下さいませ。






関連エントリー