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巨人の発掘

written by overQ
June 12, 2004

coverわりと知られてないみたいですが、日本語で書かれた小説の最高峰は、「神聖喜劇」かもしれません。

まあ文学でどれがナンバーワンかなんてなかなか決めようもないので、断言してしまうのは何だけど、少なくとも「神聖喜劇」が有力な候補であることは確かといえそう。 *1

わりと知られてないみたいですが、「神聖喜劇」の作者は、大西巨人という人。

わりと知られてないみたいですが、大西巨人は現役の作家。84歳。

わりと知られてないみたいですが、最新作「深淵」は2004年1月に光文社から出版されました。上下巻、各1890円。 *2

わりと知られてないみたいですが、大西巨人さんにはちゃんとご自分のホームページがあります。

わりと知られてないみたいですが、最新作「深淵」は、ホームページ上でも読めちゃいます。もともとホームページで発表され、本が出版されたあとも、平然と公開したまま。気前よく。
作家は、買われることより、読まれることを、まず望んでいるようです。

大西巨人さんのホームページでは、ほかにも短編集やエッセイが大量に読めるし、ご本人の談話の映像も用意されています。大盤振る舞い。「春秋の花」がおすすめです。
はじめて見つけたときは、隠された黄金の山を掘り当てた感じ。
物の価値を値段で判断するのに慣れすぎてて、タダですごいものをわたされると、ちょっとマゴマゴしてしまうんです。物の値打ち、自分の目で判断することに、自信を失ってます。しっかり、自分の目で、これらの作品を読もうと思います。

大西巨人。この大作家が埋もれちゃったりしたら、もったいないなー。知ってる人もそれなりの数はいるんで、発掘、てこともないんですが。

それから、モニタで長文を読むのは、けっこう大変。
いちばんいいのは、プリントアウトすることでしょうが、せめて縦書きで読もうとするなら、わりと知られてないみたいですが、こんなソフトがあるようです。(ともにwindows用)

窓の中の物語…テキスト形式のファイルを縦書きで読めるようにするもの。ページをめくる音とか、背景の紙質とか、いろいろカスタマイズできます。ルビも表示。
影鷹…ブラウザで縦書きを実現するもの。

大西巨人・巨人館


*1 : 「神聖喜劇」。驚異的な知の物語でありながら、血わき肉おどる展開。むずかしオモロイの極致。文庫本五巻もあるけど、なかばをすぎたころには、この長さがあることがうれしくなってきます。絶版と復刊を繰り返す、さまよえるテキスト。読まずに死んじゃうと、ちょっと損かもしれない。また絶版になるかもしれないので、いまののうちに買っておくのが吉。
*2 : 「深淵」。80歳を超えてもまったくおとろえることのない、知性の躍動に驚くとともに、推理小説としてもかなり魅力的な仕掛けになってます。ストーリーが面白いので、あらすじがのどまででかかります。


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