In any picture of real excellence there must be a ghost; and such a picture, having a will of its own, may refuse to be separated from the person who gave it life, or even from its rightful owner.平安神宮の南にある京都府立図書館で、涼んでおりました。真にすぐれた絵には、
魂 がある。絵が意思を持ち、魂を与えてくれたものや、ふさわしい持ち主のもとから離されることを、みずから拒む。--The Story of Kwashin Koji 「果心居士」
書棚を眺めてうろうろしていますと、私の妖怪アンテナ(別名・寝ぐせナチュラルヘア)が反応しました。
大型本コーナーからほのかな霊気が立ちのぼっています。
無造作に平積みされた大型本の中に、
なるものを発見。
「怪談Kwaidan」で有名な小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの、きわめて珍しい豪華本。
本を開くと、窓の外では、雷をともなった激しい雨が、ざぁっと通り過ぎました。
「妖魔詩話」は、昭和9年刊。
限定500部。府立図書館のは、No.54。
縦65センチ、横44センチのとても大型の本。
装丁には、小泉家の敷布団生地を用いた、ほとんど私家版といえるほどの、超レアな書物。
中身は、小泉八雲自筆の妖怪スケッチ(!)入り怪談集。
八雲のノートを完璧に再現しており、インクのかすれ、用紙の紙質までを復元した、すごいもの。
最初見たときは、八雲のオリジナルそのものかと思いました。
ひじょうによく出来ています。ものすごい技術です。ていねいな仕事です。
2001年に復刻版が出ました。お値段、なんと52500円(税込)。
それでも、昭和9年のものには及んでないかもしれません。和本の造本技術が失われてしまったためのようです。
昭和9年版は、いったいどのくらいの値段になるんでしょうね。


八雲のお化けの絵がすばらしいんです。
とてもモダンで、最近のSFXを駆使した映像に出てきそうなキャラクター設計です。
怪談を読むイメージもずいぶん変わります。
こんなに現代風な映像感覚で、耳なし芳市や雪女、ろくろ首を書いていたのかと、あらためて驚きます。
この本、欲しい…