妄想代理人を見ました。
すごかった。異様な傑作でした。衝撃でした。
「妄想代理人」はアニメ。全13話。ビデオ・DVD6巻。2004年、WOWOWで放送。
今敏監督(『PERFECT BLUE』『千年女優』『東京ゴッドファーザーズ』)。
まだ、見られてないかたも多いかも。
現在の日本を描いた、暗いお話です。
あまりにもシュールな展開になるので、この手のものが苦手な方にはきついかもしれませんが、逆に好きな方は驚愕されるでしょう。
途中、かなり脱線する回もあるけど、大丈夫、ちゃんと最後は戻ってきて決着します。脱線する回も、それ自体としてみると大傑作なんで、安心してごらん下さい。
ストーリーも紹介したいけど、ネタばれになるんで、あえて何も言うまい。
アニメを代表とする現象への批判的なまなざしもあって、アニメをそんなに見ない方でも、楽しめるかと。
現代日本を代表する一本といいたい気がします。
見終わった直後の興奮さめやらぬ中で書いてるんで、ちょっと底上げしてるかもしれないけど、いや、たぶん、大傑作だ。
[少し気になったことについて、私的メモ。ネタバレあり。]
精神分析っぽく眺めると、この作品には別なテーマが存在するような。
近親相姦。
お父さんが好き、お父さんと結婚したい、だけどそれはお父さんが自分を犯さない存在だから。お父さんに犯されたい、でも犯すようなお父さんは嫌い、というダブルバインド。
はっきりとこれが現れるのは、少年バットを逮捕することになる警官とその娘の物語。
でも、メガネの家庭教師とその結婚相手の問題も、この形式に属している。
そして、月子の物語もそう。たれパンダみたいなマロミは、車に引かれて死んだ犬。だらっとたれて、血まみれのピンク。バットで殴られてそうなった。幻想。虚言。お父さんに殺されたい、だけど殺すようなお父さんは嫌い。血まみれのピンクとそれを陵辱する金色のバット。
近親相姦の主題を、作り手は意識していない?