AZ::Blog はんなりと、あずき色☆: 六十六夜 第42夜 「月」

六十六夜 第42夜 「月」

written by overQ
September 10, 2004

今夜は雨。
天気予報では夜は晴れそうといっていたのだけれど。

天気予報って、よく当たる時期とそうでない時期がある気がします。
たぶん、予想しやすい時と、どう変化するかわからない時があるんでしょう。
予想しやすいお天気配置なのか、そうでないのか。その日の天気予報の信頼度がわかれば、天気予報の使い勝手が上がるかも、とふと思いました。

…と、傘を忘れて雨に降られたうらみを、それとなくほのめかす私であった。。
まあ、雨も降れば、痔も固まるかしら( ;´Д`)

さて、今宵の六十六夜は「月」。
月は見えない夜だけれど、その理由について、私の知ってる二、三のこと。

お月見

昼間から街なかを
月がほっつき歩いている。
月というのは、ほら
夜になると空にかかる
あの銀色のさびしげなやつである。
それが夜、天空で
世界を照らす役目も忘れ
昼ひなかから街をぶらぶら。
路地で寝転がってることもある。
レストランのゴミをあさって
こっぴどくどやされている。
もう恐ろしいほどにひどくやつれている。
こんなみじめにやせ衰えた
三日月は見たことがない。
何か空のほうで
嫌なことでもあったのだろうか。
人生を悲観し
すっかりやる気をなくしている。



失恋でもしたのだろうか。
そう問いかけると逆ギレされた。
「お前はあれか。
太陽のこと言っているか」
恋人ではないらしい。
せっかく優しい言葉を
かけてやったのに
この態度。
からかってやろうと
口笛で you are my sunshine。
すると急に黙り込み
青白い顔で何かを
求めるように振り返る月。
濃い影。あばたのできた肌。
落ち窪んだ眼窩の奥に
かすかなかすかな光。
自分ひとりで輝いてみたい。
そんなこと、思ったという。
それがこのていたらく。
もう夜空に戻る気はないらしい。
世界を照らすことに飽きた。
それに実際、誰も困ってない。
月なんてなくったって
世界は回っていくんだ。
そういって日陰に身を隠す。
月よ。君が気づいてないだけ。
太陽だって悲しんでる。
心なしかこのごろ
日差しがぞんざいだ。
暑すぎたり寒すぎたりする。
世界だって少し
投げやりな気持ちになっている。
いい加減な気持ちで戦争したり
自暴自棄にパンと
サーカスに明け暮れたり。
それもこれも君が
いるべき場所にいないから。
しかし月は戻らぬまま
世界はゆっくりと
滅亡に近づいている。
完全な闇に陥ったとき
それでもキミの
やさしき銀色の光が
臥したぼくらの顔を
最後に照らすものなら。



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