AZ::Blog はんなりと、あずき色☆: 飛行機が超えていく場所

飛行機が超えていく場所

written by overQ
November 4, 2004

マイ地球
「アメリカという国、東西の海岸に大都市が集中、その間の広大な空間は、飛行機が越えていく場所」
…口の悪いアメリカ人の中には、そんなジョークを飛ばす人もいるとか。

実際、シカゴをのぞけば、アメリカの大都市は東と西の海岸部に並んでいます。
大都市在住の人々は、都市がふるさとというより、そこに流入してきた人々とその子孫たち。新しい人もどんどん流れ込んでくるし、同じ場所に代々住み続ける人は少ない。
物流も激しく、人もビジネスその他でで移動が激しい。

一方、「飛行機が越えていく場所」では、故郷に根付いた、血縁や近隣を大切にする共同体が、生活の中心。極端な場合、外から来るものに対しては、異物としてこれを認識する傾向があるかもしれない。

移動しつづけるものと、定住し中心を形成するもの。
前のエントリーで、ガンダムが勧善懲悪の物語につかまらなかったのは、「移動」しつづけたから、と書きました。 *1
それを当てはめると(当てはめていいのかw)、アメリカ大統領選では、移動型と定住型の対立だったともいえそう。
海外に最も影響力を持つ国の国民、その半分が「外側」には何の興味もなく、侵入者には敵意しか感じないとしたら、あまりいい予兆ではないでしょう。ジーク・ジオンとか叫びださなければよいのですが。。

今回の大統領選、争点はイラク戦争・テロ対策のほかに、同性結婚と中絶の問題もありました。
大都市では、個人の問題であり、「人の勝手」とさえ見られさえすることもある。
でも、内陸各州の血縁・地縁に基づく共同体では、結婚と子作りは最重要。顔をつき合わせて、知ってるものどうしで組織される社会。それをいかにうまく切り盛りしていくか。「正常な血統」の維持こそ、共同体運営のかなめではないか。
定住し、中心を形作る社会では、家族と国家は、同じ形をしたもの。異物の排除は、平和の条件となります。移動は、左遷や零落と呼ばれ、落ちこぼれのすることに。

…ガンダムの演出を考えることで、世界を考える上での、なにかおぼろげなヒントをつかんだ気がします。思えば、マンガ版のナウシカも、「移動」していく話なんですよね。約束の地はない、ただ、移動することそれ自体が、そう呼ぶべきものかもしれない。。
…でも、これって、ひょっとして、ノマドロジーかな…今頃になって肌身でわかるなんて、遅れてる、遅れすぎてる…すぐ、そばに、こんなにいろんなものがあったのに。


*1 : 一神教の創始者たちは、モーゼもイエスもムハンマドも、移動し続けた。定住し中心を形成して、一神教になったわけではなかったはず。


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