AZ::Blog はんなりと、あずき色☆: 九十九夜 第80夜 「踊り」

九十九夜 第80夜 「踊り」

written by overQ
June 17, 2005

今は、京都では、ホタルの季節
今年はまだ、ぜんぜん見ていませんが、下鴨神社や哲学の道では、今夜も飛んでるはず。

何年か前、ずっと北のほう、安曇川のあたりでキャンプしたとき、真夜中、木に鈴なりの蛍を見たことがあります。あれはすごかったなぁ。。

今夜の九十九夜は、「踊り」。なぜ、この絵で、踊りなのだろう(汗

をどり

踊り

単調な生活をつづけていたのが
よくなかったらしい。
カミサマが来て
台本を手渡された。

黒子のカミサマであり
これまでも人生の端々で
ひそかに姿を垣間見せた。
裏方であって
影ながらわれわれの
運命と偶然を左右している。

本来その姿は見えないはずだが
しばしばあまりに強引に
ヒトの生に介入する。
幕間から見えざる手や足が
ぬっと突き出る。
それにつまずいて
転げたりよろめいたり。
将棋倒しになったり。
おっとっとと
しがみつこうとしたら
ふいにいなくなったり。

今度もそれに似たようなもの。
テーブルの上に台本を
叩きつけるように置くと
たちまちに去っていった黒い影。

その台本を
パラパラとめくってみる。
書いてある、書いてある。
これまで送ってきたのと同じ
単調な人生。
いつものセリフ、いつもの行動。
アクビをしながらでも
できることばかり。

こんなもの演じろというのか。
ところがやってみると
なぜかぎこちない。
これまで何の気なしに
演じてきたのに。
その気になってやってみると
意外な難しさ。
汗をじっとりにじませながら
単調な日常を維持し続ける。

ときどき衝動に駆られる。
もうこんな退屈な生活は
踏み破ってしまいたい。
アドリブのアイデアが
次々と浮かぶ。
やってみたくてうずうずする。

お蔭で日常の動作が
まるで熱い鉄板の上の猫のよう。
すっかり浮き足立っている。
喜んでいると思っているなら
苦しんでいる。
苦しんでいると思うなら
楽しくてしかたないと言いかえす。
踊っているのだ。
踊らされている。
猫じゃ猫じゃ。
マーヤは踊りながら
幻を紡ぐ東洋の魔女。



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