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秋のお料理実験室まつり #9 「アサリの酒蒸し」

written by overQ
September 22, 2005

日本人のご先祖様は、あさりを食べて生きてきました。あさりのおかげで、今日の私たちが存在するといえるほど。

あさり。
砂浜で湧くように発生し、誰でもカンタンに採集できる。
食べ方もかんたん。火を通すだけ。水も塩もいらない。
それなのに、火にかけただけで、いい塩梅になってる。
海の塩味、あさりのダシ。辛すぎもせず、淡白すぎもせず。
家康が食のきわみと考えた塩加減は、まさにこれにちがいない。
塩梅こそが料理の極意…と気づき始めた今日この頃ですが、アサリは料理する以前に塩梅されてる、大自然のめぐみ。

栄養面もきわめて優秀。
八種の必須アミノ酸と十数種類の必須ミネラルを大量に含みます。

アサリって、貝殻の模様が不思議だなあ。
同じ模様のは二つとないらしい。あったとしても、誰も見つけられない。
ひとつひとつ模様がちがっていることで、生存上のこれというメリットがあるとは思えないのです。ただ単にちがってる。それは、意味を超えて、ただ、存在。

アサリの酒蒸し

あさりの酒蒸し

  • あさり

あさりのポイントは、火を通しすぎないこと。それだけ。

鍋にあさりを入れ、ふたをして、中火と強火の間くらいで、鍋を振りながら、蒸す。
水もいらない。塩もいらない。今回は酒蒸しということで、酒を少々振ってみましたが、どっちでもいいようなもの。
鍋の中でポコポコ音がして、貝が口を開きます。水分もそこから出てくる。
写真用の彩りに、パセリをふりかけて、食べました。

これをそのまま、茹でたパスタにかけても、おいしい。貝を茹でる前に、ニンニクをオリーブ油でいためておくと、さらに美味。
また、あさりをいったん取り出して(過熱しすぎないため)、トマト缶などを入れて塩コショウ、バジル・オレガノしてみると、さらにイタリアンに。

和風に食すなら、水を足して塩で味を調えれば、あさりのすまし汁。味噌を加えれば、あさりの味噌汁。海の仲間・ワカメが合います。
また、あさりの茹で汁をつかって(酒としょう油も少々)ご飯を炊きます。ご飯が炊けるまでの間に、地道にアサリの身を取って、蒸らす時、入れる。深川メシとなります。

やっぱり、アサリはすごい。カンタン、おいしい。
ご先祖様は、貝塚を作って、アサリの供養をし、その永遠に循環する命を讃えたのです。



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