たら本19の二つ目のお題は、「2005年のベスト本」でした。こちらにもお答えしたくて、いろいろ考えてはみたのです。が。
しかし、考えをめぐらすうち、直近のことしか思い出せない私が、そこにはいたのであった。
ここ10日くらいで読んだベスト本しかわからんです。(ちなみに、それはレム「天の声・枯草熱」)。
というわけで、来年だ。2006年のベスト本を五つばかり。
過ぎ去りし日々のことは忘れても、未来のことならおぼえている私です。
年末恒例企画のような気もしてきましたヽ(´ー`)ノ
長くなったので、二つに分けました。まずは、五位から三位まで。
残りは除夜の鐘の鳴る頃に。
第5位 「ジョセフ・ブログの生涯」
ブログの創始者、ジョセフ・ブログ。
9世紀ノブゴロドに端を発するブログ家、その第66代当主であるジョセフの、幼少時の思い出から物語は始まる。

少年ジョセフはお屋敷の地下を探検中、コウモリたちの群れに出会う(ちなみに「バットマン・ビギンズ」の原作は本書である)。
そして地球の内部はブログ家代々の努力により、掘りつくされ、空洞になっていることを発見する。
お宝探しの家系であったブログ家は、掘りに掘ったすえ、ついに地球内部を掘りつくしていたのだ。
お宝はなかったのだ。空っぽだ。
しかし、ジョセフは発想を逆転する。
コウモリを手なずけ、伝書コウモリに仕立て上げ、世界最短距離の通信網を構築。誰もが知る、インターネットの起源である。
ジョセフの自伝「空虚から生まれた富」は21世紀最初のベストセラー。
しかし、本書では、自伝で語られなかったジョセフの素顔が描かれる。
スパムコメントを阻むため、お色気メスコウモリによって、スパムコウモリを一網打尽にするなど、奇抜な発想で世界を変えていく、ジョセフ・ブログ 33rd。
さらに本書では「最初のトラックバック」の謎が初めて明かされる。
それは13世紀、ブログ家第11代の頃。ノブゴロドはいわゆる「タタールのくびき」のもとにあった。
ブログ家の紋章である、虎と戦う豚のようなケモノの図柄が定められたのも、この頃だ。
豚のようなケモノは、獏。虎はモンゴルを表し、強敵に対して表立っては戦わないが、夢の中でそこはかとなく浸食する獏として、ブログ家は時代を生き延びたのだ。
すなわち、「虎、食う、獏」。トラックバック…。
この時代の無名市民たちの通信を記した白樺文書は、ブログの真の起源だとされている。
第4位 「九十九夜 増補完全版」
作者あとがきより抜粋…
「完成より前に、まずあとがきができましたヽ(´ー`)ノ
九十九夜は、99の夜という意味です。99というのは百から1を減じた自然数です。
それは漢字では白となります。
99夜すなわち白夜というのは夜が白いこと。夜なのに白昼のように太陽が出て明るい状態です。
しかし、夜というのは太陽が沈んだ状態を指すのです。矛盾。
なぜ太陽出っ放しなのに、夜が来たことがわかるの。境目とか、どうやって決めるの。いや、決められまい。
シェヘラザードは無限に語りつづけねばならないのです。
するとそれは一夜ということになってしまいはすまいか。まいっちんぐ。
かくして99と1は等号で結ばれます。
九十九夜の完成は、99に1を代入することで、たかだか一夜を意味するだけとなり、ゆえに九十九夜は未完であり、まだまだつづくことが、証明された。」
第3位 「うるう病」
2006年1月1日、うるう秒が挿入されるらしい。
しかし、うるう秒、という表現は、変ではないのか。
一秒だけ増えるのが「うるう秒」というなら、2月29日を1日だけ足すのは、「うるう年」ではなく、「うるう日」にすぎないのではないか。
いや。それとも。
…「うるう年」もあるのか。すでにあったのか。
いやに長い一年、うるう年。それもそのはずだ、一年余分に付け足されている。
うるう世紀というのはどうだ。
21世紀は、前世紀に比べて、何か新しいものになっているだろうか。おまけになってはいないだろうか。あってもなくてもいいような繰り返しに。
うるう人生。
なんだか、生まれてこの方、余生のような人生だ。本当の人生はどこへ行ったのだ。
うるう世界史。
人類は、地球の歴史にとって、うるうにすぎない。余計物。
こうして、「うるう」のヒミツに気づいた僕たちは、「本当の時間」を求め、旅立つ。
うるおいに満ちた余生を捨て、失われた時を見出すべく、砂漠へおもむくのだ。戦いは始まったばかりだ。何と戦っとるんだ。うるうるうるうる。
謎のヒロイック・ファンタジー?