AZ::Blog はんなりと、あずき色☆: NHK外国語講座の密かな愉しみ

NHK外国語講座の密かな愉しみ

written by overQ
February 2, 2006

少し前から、ブログで知り合ったみなさんと、フランス語の勉強を始めています。
名づけて、フランス語研究会

私はフラ語はぜんぜんまったく初めて。何の知識もありゃしません。
それでいて、NHKのラジオ講座を今週から聴きはじめてしまいました。
もう年度末に近いので、カリキュラムもかなり進んでいて、モーレツむずいです。
しかも、月末なのでテキストも入手できず、ただ菊の実。

わずか20分間の辛抱なのですが、睡魔が襲ってきます。
睡魔だけならいいのですが、幻聴も現われます。トランス状態におちいる(;・∀・)

フラ語のラヂオ講座、NHKのどの外国語講座でもそうですが、いちおうストーリー仕立てになっています。
私のトランスで空耳な解釈によると、今週の話はホラーで、こんな感じです。

[今週のあらすじ]

ユミとマリアはコンデ通りにあるホテルを探している。
コンデ通りは、あのサド Marquis de Sade の生誕地コンデ館のある場所。
実際、今週の物語は、
「蹴られている!」(Quelle heure est-il? 何時ですか?)
から始まる、SM色の濃厚なもの。当然18禁だ。

ビールに毛を入れるムッシュー(変質者)からやっとのことで秘密情報を聞き出し、ホテルのありかを突き止めた二人。
迷路のように入り組む街路をブードゥーの呪文ブーザレ・トゥードワVous allez tout droitでまっすぐにして、突き進む。
予約したホテルの部屋では、正座した日本兵小山が斧で殴りつけられている。恐ろしい状況だ。

じつは、ユミとマリアは、この世の悪と戦うため、神が送り込んだ正義のエージェント。マリアは聖母である。
悪の巣窟サドホテルに潜入しようとしているのだ。

だが、聖母マリアはすでに悪魔の手先になっていて、ユミも悪に引きずり込むつもりなのである。

サドホテルのフロント係が聖パウロ様に似ていることをそれとなくほのめかすマリア。
聖パウロを慕うユミは、サドホテルのおぞましいフロントがパウロ様に似ているはずなどないと、これを否定する。
(あんなフロントの男なんて、顔がメチャメチャに)「つぶれ入る」(Tu veux rire. 冗談でしょ)
しかし、マリアに「あんた、パウロ様が好きなんでしょ」とからかわれたユミは思わず、
「邪恋美嫌ン」(Je l'aime bien. いい人だなって思う程度)
と答えてしまう。
聖パウロへの愛をなにげに否定してしまったユミ…この言質が来週の恐ろしい展開の伏線になっているのだった。。


…私の空耳が聞き取った今週の物語は、以上のようなものです。
ホラーでありながら、神学的にも深い問題をはらみ、現代の物質文明を鋭く風刺する内容になっています。
とても1日わずか20分、それも大半は解説に費やされ、実際の物語は2分ほどの内容とは思えない、高度なもの。

恐るべしNHK。恐るべし空耳。

  +

毎日、楽しい20分です。
いろんなものが聞こえ、いろんなものが見えます。

よく、ノストラダムスの大予言を非難する人が、「恣意的な解釈にすぎない!」みたいなことを言いますね。
今の私にとっては、すべてのフランス語がノストラダムスの予言状態(;・∀・)
むしろ、ロールシャッハテストといえばいいか、そこにありとあらゆる妄想が映し出される枯れ尾花。

日英仏の三ヶ国語にわたって、ムダ知識が総動員され、むりやりつじつまを合わせて、マイ・フィネガンズ・ウェイクを紡ぎ出しています(´ヘ`;)

これは、でも、正統な物語の作り方かもしれない。夢と同じく。

音楽を作る時、作曲ソフトで五線譜にデタラメな音符を書き、それを耳で聞いてノイズの中から「音楽」を拾い出して作曲する…というへんな方法で、作曲したりしてる私。
また、絵を描く場合も、デタラメなためらい線をアレコレいっぱい書いて、その線ノイズから「この一本」の線を見つけていく…という仕方で、描いてる人は少なくないはず。
ロールシャッハテストの応用。意識じゃなく、無意識に創作させる方法。

NHKの講座が意図しなかった物語を、未知の外国語を聞き取る耳が、創作する。
…なんか壮大な言い訳になりました。。

こんなんで一年続けたら、どないなことになるんでしょう。
そら恐ろしいです。空耳。

フラン研では、新しいソラミミストのご参加をお待ちしております。

ブルジョワジーの密かな愉しみLE CHARME DISCRET DE LA BOURGEOISIE



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コメント

うひゃひゃひゃひゃ〜。(^o^)
何度読んでも面白くて笑い転げてしまいますよぅ。
フランス語に耳が慣れてきたら、その魔法が解けてしまうのかと思うと
overQさんには今のままでいて欲しい気もしてしまいますが。(^^ゞ

「フィネガンズ・ウェイク」ってジョイスのですか?
読んだことないんですけど、どんな感じなんでしょう。怪作らしいですね。

Posted by: Site icon 四季 : February 3, 2006 6:59 AM

私も大爆笑(≧∇≦)ノ彡
げげ、「フランス語研究会」でぐぐると
ウチがトップなんですね!
びっくり。
でもYahooではダメみたい。
「やっぱり本が好き」もGoogleだと
一番上なんですけどYahooでは全然です。
向こうにも書いたんですが、
overQさん、これ、「フランス語研究会」で
連載してくださいよー(笑)
聖パウロへの愛を否定してしまったユミ。
来週はどうなってしまうのでしょうか。

Posted by: LIN : February 3, 2006 11:19 AM

★四季さん。

空耳方式は、外国語講座の新しい活用方法ですヽ(´ー`)ノ
これだけに特化したブログを作って、一年続けると、かなり人気ブログになるんじゃないでしょうか(笑)
他の外国語講座でも、同じことやる人が出てきて、外国語講座の新たな需要が開拓できるかも。

「フィネガンズ・ウェイク」は、ジョイスが書いた、モダニズム文学の最高峰。
読めないです(笑) 書けるけど読めない本。
翻訳はできないはずなんですが、なぜか日本語訳が二種類出てます。
翻訳作業自体が、空耳方式と同じで、けっこう楽しいみたいです。
「意味の重層性」というのが基本的な手法で、要するにノストラダムスの予言みたいに、むりから読み解いていくのが面白いらしいです。

Posted by: Site icon overQ : February 4, 2006 9:38 AM

★LINさん。

フランス語研究会、トップです、やばいです(;・∀・)
ほかのフラン研さんは、もっと年季の入ったところばかりなんで、まちがってうちを見られると、めっさ恥かしい(笑)

空耳式外国語講座は、独立のブログでやると、1日数千ヒットのメジャーブログになりえる企画かもしれないですね。
これをやるには、しかし、その外国語をマスターするのはあきらめる必要があり(笑)、勇気ある決断です。
しかし、空耳方式が定着すれば、外国語講座のまったく新しい利用法が開発されたことになり、まったく想定外の形で、聴視率が増えるかもヽ(´ー`)ノ

Posted by: Site icon overQ : February 4, 2006 9:48 AM

overQさん こんばんは
今週のフランス語講座(空耳アワー)が楽しみです。

明日は記事担当。
眠りの呪文はかからなくなりましたが・・・(^_^;
初めて、テキストを見ながらの講義です。


Posted by: 美結 : February 5, 2006 8:45 PM

空耳方式にしてから、フランス語の勉強が妙に楽しいです(;・∀・)
思えば、子供の頃は、こんな感じで、いろいろ勝手に誤解しながら、言葉を覚えていったように思います。
案外、方法としてはまちがってなかったりして。。

Posted by: Site icon overQ : February 7, 2006 7:17 PM

あのー・・・イタリアのねるさんもなのですがなぜ今フランス語?確かに読み方を知らないと「なぜこの文章がこの発音に」とびっくりなことは多いです。空耳フランス語エントリーは連載に?楽しみですねえ。

Posted by: ふらんす : February 7, 2006 11:14 PM

空耳って一種の才能ではないでしょうか。
私などそう聞こうと思っても、overQさんのようにはいきませぬ。
想像力をたくましくして、非常にプライベートなレベルで
お話を紡んでゆく。作家の仕事ですね〜。
私の今住んでる地域の方言とフランス語の発音が
とても似てるらしいです。「栓抜き」などそっくりです(笑)。
方言をしゃべれない私には全然関係ない事実なんですけど
うちの夫など、いつもの調子で話してもフランスで通用すると
豪語してます。
私にいわせると、空耳感覚で似てるって感じですが。笑

ふらんすさん〜、私はただの野次馬でちゃちゃ入れてるだけです。スミマセン。
でも英語じゃなくてフランス語が世界の共通語になればな
って願いも込めてたりして…。

Posted by: Site icon ねる : February 8, 2006 9:08 AM

★ぶらんすさん。

なぜか盛り上がってるフランス語ですヽ(´ー`)ノ
ブログで知り合った方々といっしょにやり始めた勉強会。
共同でやるとどんなふうになるのかなという点も楽しみです。
空耳方式は、外国語教育のメソッドとして、特許出願中です(嘘)。

Posted by: Site icon overQ : February 9, 2006 9:46 AM

★ねるさん。

外国語学習メソッドとして、特許出願中の「空耳方式」です(嘘

英語はある程度できるので、フランス語はわりあい勉強しやすいです。
文法は大きな枠組みとしては、ほぼ同じですね。
でも、用語がちがう(笑)
同じような文法項目なのに、ちがう名前で呼ぶのが、げしがたいです。
そこはかとなく、英語圏とフランスの対立の構図が見えてきます(;・∀・)

>フランス語と似てる方言。
ひとつの言語がどんなふうにして、複数の言語に分岐していくのかを思わせるもののあって、面白いですね。
ほんとは、フランス語、イタリア語…とさまざまな言葉が対立するんじゃなくて、
ひとつの言語の中のさまざまな言い回し、バリエーションと考えるべきなのかもしれないです。
方言とか、専門語とか、若者言葉とかは、ひとつの言語内のバリエーションとみなされるのに、
同じロマンス語でも、イタリア、スペイン、ポルトガル、フランスと、対立的に捉えられるものもあり、
そのちがいはどこにあるのか…とか、考えてみると不思議ですね。


Posted by: Site icon overQ : February 9, 2006 10:07 AM
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