ポーランドのSF作家、スタニスワフ・レム氏が、亡くなられました。84歳。
ITmedia News:「ソラリス」を生み出したSF界の巨星、スタニスワフ・レム氏が死去
"小説「ソラリスの陽のもとに」と、その映画版である「惑星ソラリス」「ソラリス」で知られ、IT界ではSun MicrosystemsのOS、Solarisの名前にも足跡を残すスタニスワフ・レム氏が84歳で死去した。(ロイター)"
ロイターの日本語記事では、スタニスワム・レムになってるけど。
ワムでしたっけ…Stanislaw Lemと英語でのつづりしかわからん私なのです。とても美しいアルファベットの並びと思う。law star mellow いろんな単語が見えてくる。
まあ、それはどうでもいいんですが、レムさんが亡くなられました。ちょっとニュース系ブログ風に書いてみました。思いは。…複雑? いや、それさえわからない。
レム。
SFの真のマスターであり、現代文学の巨匠と言ってもいい、本当に大きな存在。
多方面にわたり、大きな才能と知識、直感と予言があった、巨大で複雑な知性。
冷戦たけなわの旧共産圏から出現し、不可知という主題をどこまでも追求。あの悲痛な「ソラリス」、知性のもたらす哄笑「完全な真空」、探偵小説のシックなパロディ「枯草熱」…どれもこれも異常な傑作だらけです。
ウェルズやステープルドンと並べて評価する追悼記事もありました。もっと大きいかも知れません。ノーベル賞も十分ありえた。
現在、レム・コレクション刊行中(20年かかるという噂もw)。
…レムから引き出せる主題は無数にある。
我々はたぶん、まだレムの全貌をまったく知らないのです。
ご冥福をお祈りします。
■Stanislaw Lem on the Web…レムの公式サイト。すばらしい。
■ポーランドからの報告 レム書評…レムのご近所に住む日本人の方。今現在、すごいことになってるかもしれません。
「虚数」、「完全なる真空」、そうして、最近入手した「天の声・枯草熱」。
なんてこった…レムがなくなってしまったなんて…。
どんなコンピュータを持ってしても、レムのような作品は生み出せない、あ、ゴーレムだったら大丈夫かも…。
とにかく、ショックですわ。
山田風太郎が死んだ時以来のショックです…
レムはほんとにすごいです。
「虚数」では、バクテリアに知性をもたせる話が大好きです。
レムがそれまで書いてきた、コミニュケーションが本質的に不可能な存在とのコンタクト、というテーマが、異様にコンパクトに、笑いの中で提示されていて。
まったく異質なものとの接触という主題って、なんとなく冷戦の抑圧から生じたもののように思っていますが、ほんとのところ、どうなんだろう。
タルコフスキーの映画「ストーカー」の原作者ストルガツキイ兄弟も、同じような主題を展開するソ連の作家でした。
この感じ、わかるようでわからなくて、ずっと気になっています。
レムって、ふだんの生活が伝えられることがあまりなかったけど、
公式サイトはなんだかユーモアにあふれていて、日常も楽しい人だったんじゃないかなと思いました。