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やすらい祭

written by overQ
April 8, 2007

やすらへ、花

春。
今日は今宮神社のやすらい祭に行ってきました。
花よ散るなと祈る春の祭。

この花の
一節ひとよのうちに百種ももくさ
言ぞこもれる
おほろかにすな
万葉集・巻八 (1456

やすらい。
鎮花祭、ともいう。

やすらへ、花。
やすらへ。

やすらえ…と、花の散ることを恐れた、いにしへの京の人々。
花の散る頃から、京の街には伝染病が流行した。疫病退散の祭。

ロンゲの赤髪の鬼が、ふたり。
あと、黒髪の鬼二人と、かわいい稚児の鬼さんこちら。

踊れ踊れと鬼たちが、鉦と太鼓を叩いて、コンチキチン。
舞う。回る回る。

これが念仏踊りとなり、やがてやがては歌舞伎ともなっていく、春のはじめの、季節のサカイの舞い。

折口信夫のとくに重要な文章、「花の話」はこの祭りについて、述べられたもの。

青空文庫 折口信夫「花の話」

隠りのみ恋ふれば苦し撫でし
この花に咲き出よ朝な朝な見む
万葉集・巻十 (1992)

隠れて思うこの恋の苦しいこと。
君も撫でたナデシコの花撫でて。
毎朝毎朝マイ朝咲く、この花。
君を見る。

「花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき」(芙美子)は、ここからの本歌取り(と思ってみる)。

やすらへ、花。散るな。
散るな、花。



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