Rock-a-bye, baby, thy cradle is green;
Father's a nobleman, mother's a queen;
And Betty's a lady, and wears a gold ring;
And Johnny's a drummer, and drums for the king.
ロッカバイ、ベイベー、ゆりかごはグリン。
父さん、貴人で、母さん、クイン。
ベティは淑女で、指輪は黄金。
ジョニーはドラマー、王者の行進。"Rock-a-Bye"
ロック、ベイベー、ジョニーのドラム。
じつはこれ、ロックンロールの歌詞ではなくて、マザーグース。
Rock-a-byeは、「ねむれ、ねむれ」とゆりかごを揺すっているさま。
というわけで、たら本43は、「おかぼれもん。」のpicoさん主催、
「音とリズムの文学散歩」
今回は、長い前置きののち、大好きなジョン・レノンについて、(その奥義の一端を)かたってみようと思っています。
そうですね…最初(アルファ)から最後(オメガ)まで読めば、幸せになれるかも☆
Rock-a-Byeは、マザーグースのバージョンのほかに、アメリカでよく知られてる別な歌詞があります。
Rock-a-bye baby, in the treetop,
When the wind blows, the cradle will rock,
When the bough breaks, the cradle will fall,
And down will come baby, cradle and all.ろっかばい、べいべ、木のてっぺん
風が吹いたら、ゆりかご揺れて
枝が折れたら、ゆりかご落ちて
ゆりかご、赤ちゃん、みな、どっすん
この曲はメイフラワー号とともにもたらされ、若いピルグリムがネイティブ・アメリカンの子守する様子を見て作った、「アメリカ最初の詞」…という伝説があるそうです。
曲を聞くと、映画などできっと聴いたことのあるメロディ。
子守歌なんです。みんな、夢の中へと落ちていく。(どれくらい催眠効果があるかは、こちらで。)
英米童謡集―対訳 (岩波文庫)
河野 一郎
¥ 798 / 岩波書店
( 1998-08 )
by AMAZ君(改)
マザーグース(かあさんガチョウ)は、1781年にロンドンで出版された伝承童謡集の架空の作者名。
シャルル・ペローのガチョウおばさんから拝借したものだそうです(「対訳英米童謡集」まえがき)。
英国生まれですが、その後アメリカに渡って、広く親しまれた。
マザーグースはいろんな作家やミュージシャンに霊感を与えています。
マラルメ、ジョイス、ルイス・キャロルから、
アガサ・クリスティ、ジョン・レノン、パタリロまで。
とりわけ英語圏に生まれた人にとっては、
母国語のいちばん真ん中あたりに取り憑いているのかもしれません。
英語の強弱のリズムをnursery rhymeによって身につけていく。
思わぬところになにげに引用されていたりする。
「かあさんガチョウ」というイメージ、なにか元型に触れるものがあるようです。
オフ・オフ・マザー・グース (ちくま文庫)
¥ 819 / 筑摩書房
( 2006-12 )
通常24時間以内に発送
by AMAZ君(改)
まあ、どれもこれも、意味不明で(笑)、
反復する音とリズム、ずれていく意味が、
非常に幻怪な気分にさそいます。
辻占でもしているような、
曖昧模糊としたものから、おぼろげな何か(=神の声)が聴こえてきそうな。
同じ音なのに違う意味、違う意味なのに同じ音
…この繰り返しで畳み掛けられると、人間の脳は、
「意味」を幻聴するよう、錬成されていく。
Light と Night が韻を踏むと、
それをたんなる偶然以上の、
意味ある符合と考えたがる。
妖しい神が降りてくる。
そして誰もいなくなった (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
アガサ クリスティー
¥ 714 / 早川書房
( 2003-10 )
通常24時間以内に発送
by AMAZ君(改)
クリスティは犯罪小説にマザーグースを用いて、妖しい雰囲気(=「真相」が隠されている、という気配)を醸成する。
奇抜なトリックを思いつく影に、どこか狂気のよぎるアガサという女。
「そして誰もいなくなった」の登場人物はちょっと夜神月にも似ていて、死神の呪いがかかっています。(これ以上はネタバレになるので書けんw)
"One little indian boy living all alone." What was the last line again? Something about Being married-or was it something else?And of course, that was the last line of the rhyme.
"He went and hanged himself and then there were none...."「ずっと、インディアンの少年はひとりぼっち、生きてきたのです。」
で、このあと、続くのは? 結婚だったかしら、それとも別の何か?そして、もちろん、このあとに続く、最後の言葉は、こうだ。
「彼は首を吊り、そして誰もいなくなった。」Agatha Christie "Ten Little Niggers"
マザーグースのCDも紹介しとくと、これがすんごく楽しいです。
岸田今日子、柳葉敏郎、甲斐よしひろ、イッセー尾形、吉田日出子、清水ミチ子…と、多種多彩な面々が、一曲ずつ歌っていきます。
和田誠の訳詞もすばらしい!
オフ・オフ・マザー・グース
特殊企画
¥ 3,059 / EMIミュージック・ジャパン
( 1995-12-20 )
by AMAZ君(改)
意味と音が交錯する幻想が、多くの人を魅了するマザーグース。
ジョン・レノンも、ルイス・キャロルを経過して、マザーグース的なものに惹かれた一人。
Words are flowing out like endless rain into a paper cup,
They slither wildly as they slip away across the universe.言の葉はあふれ出て止まらない雨みたいに紙コップの中へ
スルスルと広がるさまはまるでスッテンコロリン宇宙を横切っていくよう。"Across The Universe"
蟲師で脱走する文字みたい。
音楽を抜け出て、レノンの書きためた妙ちくりんな詩や散文は、本としても出版されてます。
ビートルズ時代に二冊、主夫時代に書いてたのを死後まとめたのが一冊。
強烈な言葉遊びが炸裂する、たいへんおもしろい本ですが、英語が母国語でないものには、完全にはわからない(;・∀・)
Amo amat amass:
Amok amink a minibus,
Amarmyladie Moon,
Amikky mendip multiplus
Amighty midgey spoon.(意味不明)
"Arec Speaking"
ジョンの描いた得体の知れない絵もいっぱい載っています(ポール・マッカトニーの推薦文つき)。
John Lennon in His Own Write
John Lennon
¥ 1,801 / Simon & Schuster
( 2000-10-10 )
通常9~13日以内に発送
by AMAZ君(改)
A Spaniard in the Works
John Lennon
¥ 3,156 / Buccaneer Books
( 1995-07 )
by AMAZ君(改)
Skywriting by Word of Mouth: And Other Writings, Including the Ballad of John and Yoko
John Lennon
¥ 1,581 / Perennial
( 1996-10 )
通常24時間以内に発送
by AMAZ君(改)
赤毛のアン (講談社文庫―完訳クラシック赤毛のアン)
L.M. モンゴメリー
¥ 820 / 講談社
( 2005-04 )
通常24時間以内に発送
by AMAZ君(改)
さて、ここで唐突に「赤毛のアン」が登場します。本題はここからだw
その最後の一節、
' "God's in His heaven, all's right with the world," ' whispered Anne softly.「『神は天にいまし、世はなべて事もなし』」アンはやさしくささやいた。
「' "」と二重に囲われ、アンがささやく引用。
有名なブラウニングの詩。
ブラウニングは、19世紀英国を代表する桂冠詩人。
□Robert Browning - Wikipedia, the free encyclopedia
日本でも上田敏「海潮音」(春の朝)以来、よく親しまれています。
エヴァンゲリオンで、ネルフのマークに円く描かれているのも、これ。
上田敏からヱヴァ。
なんて長く途切れない神秘の糸。
The year's at the spring
And day's at the morn;
Morning's at SEVEN;
The hill-side's dew-pearled;
The lark's on the wing;
The snail's on the thorn;
God's in his heaven -
All's right with the world!"Pippa Passes"
「一年では春が、
一日では朝が、
朝では七時がいちばん好き!」
という、春はあけぼのの枕草子のような言葉から始まり、
「丘の斜面で真珠色に光る露、
翼を伸ばすヒバリ、
角を出すカタツムリ
…そして、天には神がいて、世界は万事快調!」
と絶頂を鼻歌でうたう天使の詩。
完璧な韻が、軽々と、達成されている奇跡。
対訳 ブラウニング詩集―イギリス詩人選〈6〉 (岩波文庫)
¥ 798 / 岩波書店
( 2005-12 )
通常24時間以内に発送
by AMAZ君(改)
Pippa Passes(ピパがゆく)という長い詩劇で、
春の朝七時、ピパという女の子が口ずさむ。
じつは、丘の上の邸宅で愛人と共謀し夫を殺す妻の劇で、
無垢なるピパが歌いながら表を駈けていくのを聴いて、改心して自殺するという、驚愕の内容( ;´Д`)
ピパは天使なんです…passという動詞は、angelを主語にとる…死神かもしれませんが。
「神は天にいまし、世はなべて事もなし」。
「The snail's on the thorn」という一句がピリリと刺さっています。
「赤毛のアン」は扉言葉にもブラウニングの引用があります(村岡訳では省かれている)。
The good stars met in your horoscope,
Made you of spirit and fire and dew.
BROWNING良き星々が天空でめぐりあう時、精霊と
炎と露から、あなたを作ったのです。
アンは風の又三郎のようによそからやってくる子。
アヴォンリーの風景のうちにビジョンを見、不思議な言葉を使う、緑の家に住む赤毛の女の子。
グリンゲーブルズのあるプリンス・エドワード島は、もとはインディアン・ミクマク族の聖地。死者の魂と会合できるという、秘密の場所。
たぶん意図的に「赤毛のアン」には神秘主義的モチーフが仕組まれている(と私は読みたがっている)。
その観点から読むと別な世界が開けてくるはず。
dew や perl や stars などが、どのようにちりばめられているか…細部まで神秘は行き渡っています。
それは、極端に単純化すれば、この世界におくりこまれる神の子の物語。転生の。
(神秘主義的なモチーフで、日本の自然の中で、リメイクしてみたいです。)
□Ebook Download | Girlebooks - free ebooks by the gals
ダブル・ファンタジー(紙ジャケット仕様)
ジョン・レノン
¥ 2,600 / EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
( 2007-12-05 )
通常24時間以内に発送
by AMAZ君(改)
さて、ジョン・レノンに戻るのですが、晩年レノン夫妻は、自分たちがブラウニング夫妻の転生ではないか、と考えていました。
そして、生まれたのが、「ダブル・ファンタジー」。
ブラウニングは、妻エリザベスも夫ロバートも詩人でした。
レノンは、ロバート・ブラウニングの RABBI BEN EZRA の冒頭の一節を借りて、名曲 Grow Old With Me を作ります(「ミルク・アンド・ハニー」所収)。
*1
Grow old along with me!
The best yet to be.いっしょに年をとろうよ、
最高の時はまだ来てないのだから。
ミルク・アンド・ハニー(紙ジャケット仕様)
ジョン・レノン
¥ 2,600 / EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
( 2007-12-05 )
通常24時間以内に発送
by AMAZ君(改)
「後半の人生のために、それまでの人生はあったのだ」(The last of life, for which the first was made)
と続くこの詩は、神の御手のうちにありつつ、後半の人生を積極的に見出すもの。
肉体の見せる幻が去って、永遠への道がうっすら見えかかるお年頃。
ブラウニングが、11世紀スペイン・トレドの賢者ラビ・ベン・エズラの、劇的独白として書いた詩。
40歳を迎えたレノンにとって、Starting over を開始する合図となりました。
…でも、あの事件が起きてしまうわけですが。
God in his heaven も、別な曲で歌詞に盛り込まれています。
Moonlight on the water
Sunlight on my face
You and me together
We are in our placeGods're in their heaven
Angels treat us well
Oracle has spoken
We cast the perfect spellJohn Lennon "Cleanup Time"
神が複数形になってるのが、東洋的。(というより夫婦神=両性具有ってことらしい。イヴとともにある原初のアダム。篠山紀信の撮ったジャケット写真に見事に念写されています。)
月光、陽光、神々、エンジェル、神託、魔法の呪文…と非常にマジカルな歌詞。mixed emotion at my thoughtlessness.
ジョンは自分の運命に、うすうす気づいていた形跡があるのですが。
さて、「赤毛のアン」の扉言葉に引用されたのは、Evelyn Hope というブラウニングの詩の一節。「男と女」(Men and Women)という詩集に収められています。
Evelyn Hope という16歳で亡くなった少女に、48歳の男が秘めた思いを熱く寄せ、転生の果てに結ばれることを歌います。
(岩波文庫の注では、「ロリータ」みたいだと書いてあったw)
Is it too late then, Evelyn Hope?
What, your soul was pure and true,
The good stars met in your horoscope,
Made you of spirit, fire and dew―
And, just because I was thrice as old
And our paths in the world diverged so wide,
Each was naught to each, must I be told?
We were fellow mortals, naught beside?No, indeed! for God above
Is great to grant, as mighty to make,
And creates the love to reward the love:
I claim you still, for my own love’s sake!
Delayed it may be for more lives yet,
Through worlds I shall traverse, not a few:
Much is to learn, much to forget
Ere the time be come for taking you.But the time will come―at last it will,
When, Evelyn Hope, what meant (I shall say)
In the lower earth, in the years long still,
That body and soul so pure and gay?
Why your hair was amber, I shall divine,
And your mouth of your own geranium’s red―
And what you would do with me, in fine,
In the new life come in the old life’s stead.もう遅すぎるのか、エヴリン
清らかで澄んだ君の御魂
良き星の下
霊と火と露から造られしもの…
君とは三まわりも年の離れた身
この世での道行きはまるで引き裂かれ
たがいに離ればなれ、ということか
死すべきさだめを、それぞれひとりでいや、ちがう。天なる神は
寛きこころのままに、みわざをふるうもの
愛には愛を報いと創られる
わが愛を賭けて、君を求める
何度生まれ変わってでも
あまたの世界をくぐり抜け
多くを学び、多くを忘れるだろう
君をわが手にするまでにしかし、その時は、来る、きっと
その時にはエヴリン、たえなる願い
下方の大地で、はるかな昔
肉体と魂が明るく澄んでいたわけを語ろう
なぜ君の髪が琥珀色であったか、そのわけを
君の育てたゼラニウムのように赤い唇のわけを
そして古き生にとってかわる新たな生のもと
君が私にとってどれほど尊いものであるかを。
赤毛の女の子は、ヱヴリンの転生なんでしょうね。
なぜアンが赤毛であったか、その理由はあるのです。
この詩が、老いと転生を通じて、Grow Old Along With Me と強く結んでいることにも注目。
ブラウニングは、神、魂の不死、自由を確信していた。そして、レノンはおのれをその転生とみた。
この流れにしたがって語るなら、ジョンは不死の愛とともに転生し、やがてはこの世界ではない場所で、永遠のうちに愛が成就されるはず。
いやあ、思いっきり神秘主義的な考えですが(⌒_⌒;)
ひとりは悲しみ、ふたりは喜び。God's in his SEVEN.
One for sorrow, two for joy,
Three for a girl, four for a boy,
Five for silver, six for gold,
SEVEN for a secret never to be told.ひとつは悲しみ。ふたつは喜び。
みっつは女の子、よっつは男の子。
いつつは銀貨、六つは金貨。
七つはひみつ、いいっこなしよ。- Mother Goose
overQさん、こんばんは。
もろもろ、ありがとうございます!
楽しすぎてすでにに息ぎれ状態です。
こときれたら(?)、つづきをよろしくお願いしますね。(w
マザーグースといえば、僧正殺人事件のコックロビンをおもいだします。他にもあったような・・・
でも、何といっても、アガサですよね。
この影響で、マザーグースのLPをねだって買ってもらいました。
訳詞は谷川俊太郎だったのですが、作曲があまりぴんとこなくて、結局、自分達でつくった替え歌のがいいね〜とでたらめにうたっていたのでした。はぁ〜懐かしいです。
そしてそして、ジョンレノン!!!
ダブルファンタジーというと、ヨーコの、あんあんというのがどうもね〜と出た当時は思っていたのにかかわらず、こんなに何度もきくことになるとは・・・思いもよらなかったです。
そして、まさか赤毛のアンとつながるとは!!!びっくりです。
それにしても、overQさんを含め、なぜかみなさん、記事が長くて読み応えたっぷり。なんだか幸せです。
みなさんの記事あつめて、豆本とか、たら本コンピレーションCDとか作りたくなりました。うずうず。
たら本、楽しいですね〜本当に楽しい企画、ありがとうございます。
picoさん、主催者さま、ごくろうさまです!
推理小説は、謎解きよりも謎かけがほんとは面白いのかも…なんて思ったりします。
謎を投げかけられたせいで、読者や登場人物たちのうちに巻き起こる、数々の妄想…それをじょうずにすくい上げれば、探偵小説というより、「小説」ができる…そんなふうに思います。
マザーグースは、そんな謎かけにぴったりなんでしょうね。
どこか狂気・凶気をはらんでいて。
日本でいえば、「悪魔の手毬唄」です☆
今回はジョン・レノン=ブラウニングの話を書きたかったのですが、
もっと短くまとまるかと思って、マザーグースから始めたら、
じつははるか彼方に長い話になってしまいました(⌒_⌒;)
考えてみると、本の中の音楽じゃなくて、音楽の中の本、ということになりました。
本の中の音楽の中の本…とかなりややこしい入れ子になっています★
overQさん、こんばんは。
マザー・グースって、日本の伝承話と同じで、残酷で怖いんですが、魅かれちゃういますね。
英国人にとっては心の中に流れているものなのかもしれませんね。
ジョン・レノンの記事にはびっくりしました。流石overQさん!
アガサ・クリスティの作品にはマザーグースものが本当にたくさんありますね。
「そして誰もいなくなった」は、マザーグースの歌のリズムが追い詰められていく恐怖を増幅させていて、すごく効果的。三匹のめくら鼠、(「ねずみとり」)とか、、「クリスマス・プディング」のとか、ホント、マザーグースだらけです。
そして、そして、、だあぁが殺したクックロビン!
これこれ、これもです〜♪
今回は、ジョンのことを書こうと、いろいろ暗示や仕掛けがあるのです。
最初は、「ジョニーのドラム」ではじまり、
「アメリカに上陸する英国」のゆりかご(黎明)で、
このふたつは「ロック」で結ばれています。
全体の主題は、永遠の愛をもとめて、転生を繰り返す男女。
「誰もいなくなった」では、ひとりぼっちになったインディアンは、「結婚」ではなく、首をつる。
グリンゲイブルズは、兄と妹の独身者がいて、そこに精霊と火と露でできた(しかし「土=肉体」はない)少女が落ちてくる。
赤毛のアンは、転生する愛の主題を秘めています。
そして、ブラウニング夫妻とレノン夫妻の転生ということになって、
しかしジョンは死ななければならなかった、エヴリン・ホープのように。
それは新しい七度の転生へと持ち越されていきます。
クリスティがマザーグースを使うのは、「隠された真理」という暗示が探偵小説と結ぶからと思うけど、
占いとかも「謎の言葉」から真理をつむぐことをよくやります。
狂気とどこか触れ合うものがある。
アガサの使うトリックは、あまりにも大胆で、時に「くるい」を感じる。
これは追求していくと、面白い主題かも知れません。
ちょっと不気味ですがw
overQさん、はじめまして。
たら本に初参加させていただきました、tarikoと申します。
こちらのエントリ、知らないことばかりで、特に赤毛のアンについての考察などとても面白く読ませていただきました!
詩のリズムは魔なるもの、ですね。
まずマザーグースをちゃんと読んでみたいです。
tarikoさん、こちらこそ初めまして!
最近…といっても、ここ二週間ほどですが、英語の詩をよく読んでいます。
文学というより、神秘主義の興味から読み始めたのですが(^v^)
イギリスの詩人は、かなり真剣に、人智を超えたものとか不死の魂とかを信じていて、たじろぐほどなのですが、
赤毛のアンにまでも伝染しているとは、けっこうショックな発見でした☆
ブラウニングの詩はものすごくよくできていて、
一行の数語を並べるのに、何時間も考え抜いたりしたにちがいないです。
なにげに置かれたように見えて、じつは見事に他の語と連動して、複雑な意味を形成する様子は、奇跡のよう。
でも、読むのはなかなか大変でした。
単語ひとつひとつはやさしいのだけれど、なかなか意味がほぐれてこないw
マザーグースは、当時の政治状況を表してるとか、よく「真相」が説明されたりしますが、
いろんな妄想や陰謀や隠れた意味を脳に見せてしまうのが、麻薬のようで妖しげですъ( ゚ー^)
こんばんは天藍ですー^^
うあああOverQさん!さすがですー!
今回も異世界へ連れて行かれましたよう。
ふおおお…(うっとり)レノンに、アンまで繋がっていくとは!すべてはアルファでありオメガであるのですね(@_@;
ああ、マザーグースが…マザーグースがあるのですね!
以前読んだものはリライト版で、ブラックな部分など端折られてしまっていたのですよ…ちゃんと読みに行きたいです。
overQさん、こんにちは〜。
マザーグースですか!
これはもう本当に英語圏の文学を理解するには
避けては通れない道ですね。
聖書とギリシャ神話とマザーグースが三大必須知識かな?
幼稚園の頃、父にディズニーランド土産にもらったのが
ピーターパンとアリスとマザーグースの絵本でしたよー。
英語だったので、その時は全然読めませんでしたけど(笑)
本来ディズニーランドとは全く関係ないはずのマザーグースが
ちゃんと絵本として出されてるなんて、恐るべし、マザーグース!
(挿絵はもちろんミッキーとかミニーとかのディズニーキャラです☆)
その後、北原白秋と谷川俊太郎の訳を対比させた本を読んで
まるで違う雰囲気にびっくりした覚えがあります。
英詩を日本語に訳す虚しさも、その時に初めて知ったのかもしれません。(笑)
それにしてもジョン・レノンと赤毛のアンが結びつくとはー。
ブラウニングと赤毛のアンとの繋がりは知ってましたが
ジョン・レノン夫妻がブラウニング夫妻の生まれ変わりと考えてるというのは
全然知らなかったので…
ブラウニング、きちんと読み直してみないといけないですね。
この岩波文庫版、うちにもあったはずだしー。
そしてジョン・レノンを改めて聴いてみたいです。
★天藍さん。
マザーグースは、基本的には言葉遊びでつづり合わせただけなのだけれど、
ヒトの脳はこうしたものに「神の声」を聞き取ってしまうようです。
水晶の妖しい光とか、コーヒーの飲み残しのひび割れとか、心霊写真とか、ロールシャッハテストとか。
すべて、曖昧模糊から、「何か」を読み取る。
マザーグースには当時の政治的情勢の寓意があって…という説も、たぶんその手のものの一種で、
いわば「陰謀説」系なのかもしれません。
やっぱり読んでると、妖しい気持ちになってきます(;・∀・)
これは、でも、物を創造するとか、何が本当に価値があるかを見極めるとかいった、人類の「術(アート)」と深く関係していて、
浅いようで深く、深いようで浅い、じつに不可思議な代物です★
★四季さん。
マザーグースは、ニンゲンに投げかけられた謎。
作るのはたぶん簡単で、でも読むのは難しいw
占いと同じ構造を持っていて、
ヒトの脳はこの言葉遊びに「意味」を見出そうとしてしまうようです。
ロールシャッハテストみたいなもの。
歴史に詳しい人は当時の「政治的寓意」がこめられている…なんて読んでしまうんです(それもそれなりに整合性が作れてしまうw)。
今で言う「陰謀説」と同じようなもんじゃないでしょうか。
詩人というのは、ここから出発して、
霊感=神の声を聞き取るもんなんですね。
そのことがよくわかってきました。
詩人の頭の中では、無限=夢幻のマザーグースが、
つねに回っていて、無数の言葉=音が群れている。
その中から、詩人は、「意味」のかすかな感触をつかみ出す。
ブラウニングも、まさに「詩人」としか呼びようのない、すごいもの。
岩波文庫版はたいへんコンパクトに要所を押さえてあって、ほんとよくわかりましたヽ(´ー`)ノ
おすすめです。
詩を読むのは、とても難しくて、個々の単語は分かるのに、どれが動詞でどれが主語かがなかなかわからなかったりしますからw
でも、パズルを読み解けると、「なるほど!」と感嘆しちゃう。
その語が置かれるべき位置に置かれていて、他では置き換えようがない。パーフェクト。
シェイクスピアとかイエイツとか、ほんと、ありえないような言葉の配列になっています。
詩人というのは、やっぱり、すごい。
神の「正しい」声を聞き分けるため、一語の配置に何時間も何日もかける人なんだなって、思いました☆
マザーグースと云えば、
アガサ・クリスティー「そして誰もいなくなった」
とともに、
どうしても「クックロビン音頭」を踊る
パタリロ殿下&タマネギの姿が頭に浮かびます。
あんなに楽しそうな音頭なのに、
原詩を(私の場合は訳文をですが)読むと
かなーり、さびしーい内容なんですよね。
悲劇の場面で華やかな&派手な動きをするのは
伝統芸能系で時折見られる手法。
さすが各方面に造詣が深い殿下、あっぱれ。
★菊花さん。
マザー・グースは呪文ですね。
ロールシャッハ・テストや辻占がそうであるように、人の脳は、でたらめな配列にも意味を見出そうとしてしまう。。
そして、呼び出されるのが、神の(悪魔の)声。
パタリロの魔夜峰央先生は、ピアズリーの影響を受けていると言われています。
マザー・グースの引用は、はじめは何の気なしに始めても、繰り返すうち、本気で「神の声」を聞いてしまうこともあったんじゃないでしょうか。
パタリロは、日本古来の厄神である、「若王子」ととても似た性質を持っています。
古典演劇では、御曹司・牛若丸をはじめ、ヤマトタケルから大石内蔵助にいたるまで、すべて同系統の荒ぶる神の子。主人公。
京都でいえば、祇園祭の牛頭天王。
地に災いをもたらすとき、天で華やぐもの。
両義性を体現する存在として、恐れられもし、歓迎される天子さま。
名もなき日本列島の民(われわれのご先祖)は、この神の子を祭り上げ、主人公にすることで、自己を代弁したきたようです(聖徳太子とかね)☆彡