AZ::blog Home >> QnapShots #055 「陰毛」
22
Mar
2009

QnapShots #055 「陰毛」

姫路モノレール跡7

陰毛、という語が表す物体はさておき、「いんもう」という音が、なぜか好き。
英語だと、同じ音にこんな言葉が連なるようだ。

immoral
  1. 道徳に反する
  2. (性的に)ふしだらな,みだらな,わいせつな

immortal
  1. 不死の,死なない

同じ音なのに、ちがう言葉。
それが、「国語 / 外国語」の区別であるわけだ。

草木はクリティカルな場所で、陰毛のように、クリティカルな形で、もえいづ(=生萌)る。
まさにimmortal(不死)なendurance(耐え忍び)。immoralな形すらいとわずに。

He is immortal, not because he alone among creatures has an inexhaustible voice, but because he has a soul, a spirit capable of compassion and sacrifice and endurance.

彼は不死である。
生きるもののうち独り、尽きることなき声を持っているから、ではないのだ。
魂を持っているから、である。
思いやることを、自らを捧げることを、耐え忍ぶことを。
…そうすることをする霊であるがゆえに。

フォークナーのノーベル賞受賞演説から。

サンクチュアリ (新潮文庫)
フォークナー
¥ 620 / 新潮社
( 1973-01 )
在庫あり。

ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー
YMO
¥ 2,310 / ソニー・ミュージックハウス
( 2003-01-22 )
在庫あり。

関連する記事

トラックバック

コメント

  1. みほお Says:

    こんにちは。ひさしぶりでコメントさせていただきます。
    お写真、姫路駅あたりの地点じゃありませんか?
    高架工事が進んでいろいろ変化してますがご存知ですか。
    正直、迷いますね。花見客、遭難しそうです。

    インモラルとアブノーマル。なんか似ていてちと違う。どちらも危険なにほひ☆

    私ごとですが、実はこのたび某加古川から某福崎に転勤しそうです。
    マジ柳田国男ワールド突入か。
    ・・マッハの恐怖で怯えてます。

  2. overQ Says:

    美頬さん、こんにちは。
    山陽の姫路駅の裏あたりです。
    ここはちょっと整備されて、モノレール跡として保存されてますね。
    陰毛…じゃないや、ツタがボーボーで、すごいことになってますが。

    JR姫路駅は、お城側じゃなくて、市役所方面が表になったようですね。
    私も迷いました。観光客にはさらに悩ましいにちがいない。そして、ジュンク堂だらけだし(笑)
    表玄関を逆にしたのは、お城側の駅前の治安が悪くなったせいでしょうかねえ。

    福崎に進出されたら、ぜひ柳田邸へも足をお運びくださいませ☆
    「故郷七十年」に描かれた世界が、いかに狭いか。
    でも柳田少年にとっては、まさに小宇宙なんです。驚くべき狭さと広大さが感動的。

    柳田が「日本」や「常民」に民俗世界を限定したことがよく批判されますが、たぶんそれは逆で、その狭さこそが柳田の大きさを示すのかもしれません。
    柳田が本当に対象としていたのは、少年時代に行き来した狭い狭い空間だけだったのかも。
    犬を飼っていたお堂の床下のありえないほどの小ささ、そしてそのとなりの井戸。

    井戸は、柳田のお父さんが、維新後の混乱でちょっと心を病んだ時、座敷牢から失踪して、この枯れ井戸に隠れていたそうです。
    私は「ねじまき鳥クロニクル」を読むと、このエピソードを思います。
    この井戸は室町時代に書かれた峰相記にも出てくるという、ものすごい古い由来のもの。

    井戸には、お菊さんや、貞子や、祇園祭の少将井をはじめ、女神さまが住んでるんです。
    それが陰陽師たちの伝承で、播磨は陰陽師の巣窟でした。姫路という地名の「姫」は、私の考えではおそらくこの女神を指しています。
    峰相記という本も、陰陽道にかかわった偽書のようです。
    柳田の父は、井戸の女神の母胎で、転生しようとしたのかもしれない。

    福崎は、播磨道と、瀬戸内から生野銀山へ通じる道の交錯する十字路。
    柳田が子供のころは、旅芸人も来ていたそうです。
    ブードゥーでは十字路の神はロアとかパパ・レグバと呼ばれ、歌舞音曲の神。
    「十字路の悪魔」とも呼ばれて、アメリカのミュージシャンたちに霊感を与えてきました。
    柳田はまちがいなく、この荒神に出会っています。福崎のあの狭い狭い空間において。

    …と、あまりにも呪術的なコメントになってしまいました。
    すっかりこの方面にはまってるようです(~_~;)

  3. みほお Says:

    おへんじありがとうございます。
    姫路といえばこの日曜日、「ゲゲゲの鬼太郎」になぜか泉鏡花『天主物語』のおなじみさんがでていたような。なんだか微妙にうれしかったりします。

    柳田はもちろんですが、福崎には岸上大作って夭折の歌人がいたんです。
    転勤は気分的にナーバスですが、こういう文化人たちのおひざ元って思えばちょっとうれしくなります。
    福崎に来られることありませんか? いろいろ案内していただければと思います。

  4. overQ Says:

    ふたたび、美頬さん☆

    岸上大作という歌人は、姫路文学館で見かけたことがあります。

    播磨は、古代にはものすごく栄えていて、古代から中世くらいまでだと、首都になってもおかしくないくらいだったかもしれません。
    書写山なんかも、一時はすごい勢力を誇っていたみたい。天皇もよく訪れてました。
    無視できない大きな地域でした。古代の遺風を残していた。

    嘉吉の乱。播磨の赤松満祐が、将軍・足利義教を殺して、京都を一瞬占拠してしまうという、歴史上の大事件。
    あれは、
    播磨>京都
    の最後のしるしかもしれません。
    祇園祭の神様も、じつはもとは、広峯山から来てるんです。
    播磨が京都の元型とさえ言えるかもしれない、驚くべきことに。

    でも、播磨の勢力は、嘉吉の乱もそうですが、性急な荒神。
    岸上大作って人も、ちょっとそんな感じがしました。まあ、なんというか、テロリストの気風に近いかも(;・∀・)
    今の若い播磨の人たちにも、この雰囲気、感じなくもないですが。

    秀吉…のせい、かもしれないです。
    秀吉は自身が古代的なもののうちから生まれてきて、「荒神」というものの扱いがよくわかっていた。
    たくみにアメとムチを使い分けて、播磨の勢力を利用したと思います。
    赤穂浪士の討ち入りも、播磨から岡山にわたる広域にわだかまっていた古代的なものが、瞬間的に性急な荒神となって、パッと燃え上がり、そして滅びたもの。
    そんなふうに思ったりしています。

コメント