フォービア…ていうんでしょうか。
高いところとか、
狭いところとか、
トンガッてるものとか、
まんじゅうとか。
いろいろある恐怖症。
アレルギーが体の拒否反応だとすれば、恐怖症は心の拒絶。
…そして、もしかすると、私は、圧力鍋が、怖い。
圧力鍋というものを、今年になって、
生まれてはじめて使いました。
自分で買ったのではないのです。
お正月に、姉が、
「あんた。圧力鍋、いらんか。新品やで」
と、珍しく(というか史上初めて)モノをくれた。
その圧力鍋。
品番をネットで検索したところ、
すでに製造中止になっているシロモノ。
その後、同じ製品が、
量販店の店頭で780円で、
雨ざらしになってるのを見かけました。
そういう、いわく付きの圧力鍋ですから。
そもそも、圧力鍋とは、何か。
それは、たぶん蒸気機関が発想のもと。
大友克洋監督「スチームボーイ」に、
超高圧力で、巨大なお城を、
空中に浮かべることができる「蒸気ボール」が出てきます。
それは化石燃料による内燃機関よりも、
はるかに強大なパワーを封じ込めたモノ。
たかが水で出来てしまう、夢幻エネルギー。
スチームボーイの主人公の抱くボールは、
まさに「圧力鍋」としか思えない形をしています。
あれが、圧力鍋の正体なのだ。
「爆発」
「爆発」
「爆発」
「爆発」
圧力鍋で料理をするたび、
いつもそんな音で心臓がバクバクバクバク大和田獏。
(ここ二十年、思い浮かべたこともない、
浮かべたくもなかったフレーズが、
ふと、今、浮かぶ、リキリキリキリキ、長州力。そして、ヨゼフがおじいさんに。)
鍋のフタには、「注意書き」シールが貼られています。
五枚、貼られています。
…正確には、「貼られていました」というべきで、
一枚は、姉にもらった時点で、すでにはがされていました。
剥がした痕のムラムラが、濃厚に残っています。
「新品」ではなかったのか。
そこには、一体、何が「注意」されていたのか…。
いちばん最初に使ったときは、
ドアを盾にして、三メートルくらい離れていました。
シュシュポポシュシュポポと、「おもり」が揺れる。
♪さくらチャン、のせたら、恥ずかし、ポポ。
てっちゃん、のせたら、いさまし、ポポ。
脳内に、ここ30年、封印されていたBGMが。
さらに、この緊張感の背景を、
今宵あなただけに特別に説明しておきますと。
私と姉の関係。
それは、私の実印を姉が持っているということ。
先日、北九州のとある地方自治体から、
固定資産税、48000円を支払いなさい、
さもないと差し押え、
…な手紙が届いたこと。
買った覚えも行った覚えもなく、
どこにあるかもしれず、
魏志倭人伝でしか聞いたことのない地名。
グーグルマップで検索しても、
どこにあるのか、よくわからない。
そこに、一体、何があるというのか。
そもそも、それは実在する場所なのか。
「弓浦字常世」
私は、誰に対して、何に対して、
48000円を支払ったのか。
新手の振込詐欺なのか。
というか、保険金詐欺?
圧力鍋、爆死…そうか、そういうことなのか!?
そのような疑惑の渦巻く中での、
圧力鍋の、シュシュポポ。
それはゲシュタポとは、およそ何の奸計もないはずなのに、
ある種の抑圧を共有している感を拭いえぬです。
今日は、そんな未来も鬼謀も見えない圧政下のもと、
ネットのレシピを参考に、サンマを煮てみたよ。
骨まで、やわらか。
うまうま〜。
プロレタリアートの密かな愉しみ。
やっぱ、圧力鍋とまんじゅうは、
怖い方が良いようで。
ああ。もっと、ちゃんとした、圧力鍋、欲しい..



September 17th, 2008 at 2:19 PM
overQさん、こんにちは。
いつまでも変わらぬ麗しい姉弟愛に涙がでてきそうです・゚・(ノД`)
圧力鍋って便利ですよね。
サツマイモとか栗なんかも時間が短くて済むのでお湯にうまみが溶け出ることもなく、とてもおいしく炊き上がります。
それにしても野沢直子って、こんなにも才能あるミュージシャン(というかパフォーマー?)だったのですね。びっくりしました。ご紹介感謝します^^
September 17th, 2008 at 6:51 PM
★kyokyomさん。
おお、栗!
そうか、栗も圧力鍋で出来るんですね!!
それは、この秋、ぜひやってみたいです。
todoリストのトップに☆
そして、野沢直子。
彼女はたぶん、戸川純が80年代後半に開拓した、
「新人類」(懐)市場を受け継ぐ存在とみなされていました。
吉本興業にとって、それは、
未知の市場への扉のように思われて、
すごく珍重されたんです。
でも、当人は、さっさと逃げてしまい、
吉本はなお何年も「有給休暇」を与えつづけるのですが(´▽`)