AZ::Blog

AZ::blog Home >> 能を見てきたよ
27
Sep
2008

能を見てきたよ

大江能楽堂

能を見てきました。
大江能楽堂。
御池を少し上ったところ。烏丸より東入。
虎石(のあった場所)の近く(…といっても誰もわからんかw)。

井戸の妖精が舞う「菊慈童」、
市原の老婆がじつは小野小町の成れの果てという「通小町」、
楽しいけれど、呪術的な裏がある狂言の「鳴子遣子」、
そしてメインイベントは、ボーイズラブな「松虫」。
若手の美形やそれ以外の役者さんたちが大活躍します。
最後の舞は圧巻でした。

  +

お客さんもたくさん。
最初の三つは、舞だけ謡だけと狂言。
どうやら通い慣れてる人たちは、最後の出し物だけ見にくるみたい。
「松虫」の時はほぼ満員。
三百人くらい入ったでしょうか。

お年寄りが多いです。外人さんもそれなりに多い。
若い人も思ったよりは、そこそこ入ってらっしゃる。
当日券3500円でちょっとお高いのですが、
学生さんは1500円です。
チケットのプレゼントとかもけっこうありますから。

  +

大江能楽堂は、明治41年創建。大正8年に改築したのを、
最近、2001年にリフォーム。
天井に雨漏りの痕があったり、柱のほかに支柱を継ぎ足したり、
床面がずいぶん使い込んであったりと、なかなか趣あり。

観客席は靴脱いで座ってみる形。二階の桟敷もあります。
三時間以上ある公演なんで、正座すると、恐ろしいことになります。
実際、恐ろしいことになっている人々を目撃しました(笑)
一番前のところだけ、椅子が並べてあって、
慣れてない人はそこが一番いい席ですね。かぶりつきで。

  +

室内だけど、能舞台には屋根がある。
相撲なんかも同じです。
屋根の下に、一時、神を封じ込める。
お祭の神輿に屋根があり、
霊柩車に屋根があるように。
神を送り返すのが、ワザオギ(能)の仕事。

相撲取りが神がかりであるように、
能の役者たちもまた、神のよりしろです。
手に持つ扇子は、もともとは「みてぐら(幣帛)」。
謡の人たちは、謡の出番が来るたびに、
扇子を持ち上げて、謡が終わるとまた床に置く。
とりついたり、はなれたり。神。

能は古代のマジカルなものを残していて、
私の興味はもっぱらそこにあり、
邪道といえば邪道な見方(^_^;)

  +

能の時代、鎌倉室町、
古代の村(トライブ)のプライベートな行事であったものが、
市での民衆(パブ)を相手にした興行へと脱皮していく。

「仮面」の意味も変容する。
兄が仮面をつけて別人=神となり、
屋根の下の妹のもとへ通い、妹が処女懐胎する古代。
しかし、市のサカイでは、素面がすでに仮面。
互いが互いの神としてあらわれ、
架空の価値が踊る市場原理。

能は、古代のマジカルなものが、
別な形を通じて生き延びたものなんだ…(妄)

関連する記事

コメントする