柿本人麿の歌に、「壹師(いちし)の花」を歌ったものがあり、これが彼岸花だという。
秋といえば京都
…という固定観念が、
いまや脳内に形成されてしまった観のある日本人。
そして、イメージどおりのパビリオンと化しつつある京の町。
しかし。
あなたの知らない京都が存在する。
そんなわけで、得体の知れない京都を紹介するシリーズ。
名づけて、
「魔所に行きましょ、秋の京都」
ためしてガッテンで小野文惠アナに
読んでもらいたいような題名になりましたが(-_-;)
ともあれ、第一回は、「広沢池の謎の人面石」
能を見てきました。
大江能楽堂。
御池を少し上ったところ。烏丸より東入。
虎石(のあった場所)の近く(…といっても誰もわからんかw)。
井戸の妖精が舞う「菊慈童」、
市原の老婆がじつは小野小町の成れの果てという「通小町」、
楽しいけれど、呪術的な裏がある狂言の「鳴子遣子」、
そしてメインイベントは、ボーイズラブな「松虫」。
若手の美形やそれ以外の役者さんたちが大活躍します。
最後の舞は圧巻でした。
+
お客さんもたくさん。
最初の三つは、舞だけ謡だけと狂言。
どうやら通い慣れてる人たちは、最後の出し物だけ見にくるみたい。
「松虫」の時はほぼ満員。
三百人くらい入ったでしょうか。
お年寄りが多いです。外人さんもそれなりに多い。
若い人も思ったよりは、そこそこ入ってらっしゃる。
当日券3500円でちょっとお高いのですが、
学生さんは1500円です。
チケットのプレゼントとかもけっこうありますから。
+
大江能楽堂は、明治41年創建。大正8年に改築したのを、
最近、2001年にリフォーム。
天井に雨漏りの痕があったり、柱のほかに支柱を継ぎ足したり、
床面がずいぶん使い込んであったりと、なかなか趣あり。
観客席は靴脱いで座ってみる形。二階の桟敷もあります。
三時間以上ある公演なんで、正座すると、恐ろしいことになります。
実際、恐ろしいことになっている人々を目撃しました(笑)
一番前のところだけ、椅子が並べてあって、
慣れてない人はそこが一番いい席ですね。かぶりつきで。
雑誌TIMEを読んでたら、村上春樹さんが読者からの十の質問に答える、という記事がありました。
1ページぽっきりの、ちっちゃな記事。10 Questions というシリーズです。
◆10 Questions for Haruki Murakami – TIME
「一番好きな小説は?」 −グレート・ギャツビー。
「マラソンの魅力は?」 −長編を書くのには、集中と忍耐がいるけれど、
マラソンは忍耐力をあたえてくれる。
…といった具合。
「小説はスタイルが重要。
文章が自然なリズムを持っているなら、
翻訳されてもそれはそこなわれない。」
「太古の洞窟で、狼の吠える夜闇に対抗して、
人々が火を囲み、物語のよき話し手に耳を傾ける。
自分もそんなふうに語るべき物語がある。」
…などなど。
興味深い発言も多いのですが、特に面白かったのは、
A good musician doesn’t know what’s going to happen next.
(すぐれたミュージシャンは、次の瞬間、何が起きるか、知らない。)
ジャズの即興の話をしているのですが、
自分の小説の書き方もそうなのだ、と春樹氏。
次回作は、もう二年近く、専念していて、
これまでで一番長い(つまりねじまき鳥クロニクルより長い?!)、
「very long, weird love story(すごく長くて、フシギな愛の物語)」になるそうです。
たいへん、楽しみです☆
私にはどうも、「老大家」の作品を
ありがたがる性癖があるようなのです。
(と、悩み相談風に始めてみる。)
今はそれほどでもないけれど、
十代二十代のころは、特にそうだった。
「最後の作品」とか、「未完に終わった遺稿」とか、
「作家が最後に到達した境地」とか。
そういうあざとい惹句が帯に踊ってたりすると、
ついつい手を出してみたくなる。
「老賢者」というファンタジーによく出てくるイメージ。
あれをどこかで信じてるんだと思う。
老いた人にだけ可能な「知恵」が存在していると。
自分が年をとるにつれ、
また自分の知ってた人が年寄りになっていくのを見るうち、
そうした「幻想」はだんだん幻滅に変わっていくわけですが(;・∀・)
…てなわけで、たら本45です。
今回は、「-scope」の時鳥さんが主催者さま。
お題は、
「ご老体本。」
本に出てくる魅力的なご老体、また、ご老体の書いた本、ご老体のための本、これからご老体になる人のための本、などなど、老人や老犬、老猫、老木、ほか、年老いたものに関する本をご紹介ください。




