AZ::blog Home >> Archive: December 2008
28
Dec
2008

三十郎の生涯

 

先日、NHK・BS2「没後10年 黒澤明特集」が、ついに完結。
全30作品をすべて放送し終えました。*1

こうやって続けさまに見てくると、
ひとつひとつの作品としてだけでなく、
作品相互のつながりのようなものが感じ取れるのがおもしろい。
作品どうしの、思わぬ共通点のようなものが見えてくる。

これは衛星映画劇場支配人、
渡辺俊雄さんも感じておられるところ。
医者や核、師弟という主題の反復、
同じ役者が数作を隔てて思わぬ配役で再登場する妙。
…おいしい食べ物のことを説明するように、
うれしさと、言葉で伝えきれぬはがゆさをもって、
指摘しておられます。
視聴者からの感想にも、それは端々に見えました。


¶ Footnotes:
  1. それにしても、黒澤には、「3」と「30」がつきまとう。三十郎、三船、三悪人、三本の矢、七人の侍で生き残る三人、などなど… []
21
Dec
2008

ソール・バスのクールなオープニング・タイトル

 

ヒッチコックの「北北西に進路をとれ」のオープニング・タイトル。
かっこいいです。
(雑踏にまぎれ、最後にバスに乗り遅れる男が、ヒッチコックです。これはこの映画を象徴していて、じつはけっこう深いw)

1950年代の終りごろ。
ヒッチコックは後半のピークを迎え、ものすごい作品を立て続けに発表していました。*1

めまい」(Vertigo 1958)
北北西に進路をとれ」(North By Northwest 1959)
サイコ」(Psyco 1960)

毎年、映画史に残る作品を繰り出していたのですが、タイトル・デザインを手掛けたのは、Saul Bass


¶ Footnotes:
  1. こんなふうに大作を立て続けに撮るのは、今ではとても難しい。出資者のご機嫌を伺い、保険をかけたり、契約書を山ほど作らないといけないから。 []
16
Dec
2008

Wordpress2.7は、コルトレーン

 

遅ればせながら、Wordpressを2.7に。
この新しいバージョンは、コルトレーンと名付けられました。
もちろん、あのジョン・コルトレーンから採られた名前。

B0010MTL5W

8
Dec
2008

たら本47 「この作品をこの人の声で聴きたい」

 

たら本。まずは、ちょいとお知らせから。
「たら本データベース」をリニューアルしていただきましたヽ(´ー`)ノ
宣伝サイトも作っていただいております。素敵!
メディアマーカー – たらいまわし・本のTB企画データベース
たらいまわし・本のトラックバック企画宣伝ブログ

たら本47

さて、さっそく、たら本47です。
今回は、「慧の本箱」の慧さん主催、お題は、
「この作品をこの人の声で聴きたい」

このお題と似たようなことを、かつて記事にしたことがあります。
AZ::Blog はんなりと、あずき色☆: 「アニメ声に出して読みたい日本語」

この記事はかなり強烈なんで、ふたたび取り上げてみたい。
あまり気づかれてないかもしれませんが、うちの過去ログは非常に充実してるんですよ(笑)
というわけで、いくつか再度ご紹介してみると。。

磯野波平(永井一郎)が読む、川端康成「眠れる美女」

バカモン!波平、ニッポンを叱る眠れる美女 (新潮文庫)

たちの悪いいたずらはなさらないで下さいませよ、眠っている女の子の口に指を入れようとなさったりすることもいけませんよ、と宿の女は江口老人に念を押した。

「娘は眠り通しで、始めから終りまでわからないんでございますからね。どなたとおやすみいたしましたかもね…。それはおきがねありませんわ。」
江口老人はいろんな疑いがきざすのを、口に出さなかった。
「きれいな娘でございますよ。こちらも安心の出来るお客さまばかりにいらしていただいてますし」

川端康成「眠れる美女」

エロい。
磯野波平は戦後の川端作品を愛読しているはずです。「山の音」って、なんとなくサゞ江さん。谷崎より川端が好みなんです、あのハゲオヤジ。

6
Dec
2008

たら本47、開催中です!

 
たら本47「この作品をこの人の声で聴きたい」

たら本47、開催中!

今回は「慧の本箱」の慧さんが主催者さん。お題は、

「この作品をこの人の声で聴きたい」

日本ではさほどでもありませんが、欧米では、有名な俳優や作家自身が読み上げる朗読会というものが、よくあるらしいです。(かの有名なオーソン・ウェルズの英語教材もこの延長にあるもの。)
そもそもは小説家の興行の手段で、ディケンズなんかは朗読会のやりすぎで体を壊して亡くなったんだとか。
印刷が普及する以前は、物語は書物ではなく、語り部がかたるものでした。
YouTube – Stephen King reading at Radio City Music Hall
Audio Interview: Haruki Murakami
The Mercury Theatre on the Air

日本だと落語家がその末裔のはず。
今はお笑い系のものばかりだけど、落語家に小説を朗読してもらうと、きっとすごくうまいと思います。
だって日本の小説の文体を作った明治の文豪たちは、二葉亭も漱石も落語をすごく意識していたのだから。

今回の絵は新しい手法を開発して、CG風に描いてみました。遠近法がすごく変です。
なお、本の前にあるのはマイクです。昭和の頃のマイクだそうです。けっして電灯ではありません(-_-;)

たら本47