いさら井のおさらい
太秦・広隆寺の西に「潦井(いさらい、伊佐良井・伊佐羅井)」と呼ばれる井戸があって、これがイスラエルのなまったものだという説あり。
ちょっとトンデモ…ではあるものの、太秦や秦氏、聖徳太子のまわりは、なんとなくユダヤ・キリスト教的な尻尾がちょろちょろはみ出ていて、つかんでみたくなります。
トンデモ説は、それが史実として正しいかどうかよりも、あやしい気分を喚起するのが、旨味。
嘘と真の区別のつかぬサカイに立ち止まることは、何かの扉を開く鍵…なのかもしれません。
◆「太秦」めぐる超古代史
しかし、じつは「いさら井」や「さら(し)井」は、井戸の名称として、わりとよくあるもの。「小井(いさらい)」という苗字もあるようですね(IMEの変換候補で出てくる)。*1
Yahooの辞書を引いてみると、
いさら 【〈細小〉・▼些】
[接頭]水に関係あることを表す名詞に付いて、小さい、細い、少ない、という意を表す。「―波」「―水」
「いさら」とは、水がさらさらとか細く流れるさま…とりわけ、音に関心がある言葉つき。
いさら井、いさら波、いさら水、いさら川…と、さらさら流れる。*2
思ってみるのは井戸を掘るとき。
水脈を見つけるため、地面に耳をつけて、伏流水のか細い音を聞き分ける…耳を地につけ、胎動を聞く、昔の人の真剣めいた顔つき。
あるいは、井戸底に耳を澄ませ、さらさらと呟く音のうちに、神の「声」を聞き取る、すまし顔の巫。
¶ Footnotes:

千本ゑんま堂大念仏狂言・開演前 posted by (C)overQ2.0
ゴールデン・ウィークは、千本ゑんま堂で狂言を見てきました。
ここ三年、マイ恒例行事となっています。
千本えんま堂は、引接寺(いんじょうじ)。
小野篁が彫ったという閻魔様のでっかい像が祀られています。
篁といえば、夜な夜な井戸から冥界に通い、閻魔大王の補佐を務めていたという伝説が有名。
冥土に赴く入口の井戸が六道珍皇寺、出口の井戸が清涼寺(もとは福生寺にあった)。
たぶん、その中間地点…ちょうど閻魔様の冥府がある場所として、このゑんま堂が想定されているんです。
地獄の何丁目でしょうか。
ゑんま堂の狂言は、壬生や清涼寺とちがってセリフつき。
プロの役者さんじゃなくて、近所の人を中心とした、フツーの人たちが演じます。
舞台も低い位置にあって、とてもアットホームな雰囲気。
私は、ゑんま堂の狂言がいちばん好き。
ゴールデンウィークの四日間、無料で公演されます。
◆京の念佛狂言 えんま堂狂言保存会のページ

千本ゑんま堂狂言「閻魔庁」 posted by (C)overQ2.0
「土蜘蛛」
今年も、ゑんま堂の大狂言を見てきました。これで三年連続。
上の写真は、「土蜘蛛」。
頼光四天王の二人、渡辺綱と平井保昌に追い詰められた土蜘蛛が、糸を放ったところ。
◆京の念佛狂言 えんま堂狂言保存会のページ
土蜘蛛のあらすじ。
病に臥せる源頼光のもとに、妖しい僧が現れる。
頼光が名刀・膝切丸で斬りつけたところ、怪僧は糸を放って逃げ去る。
家来の綱・保昌が、その糸をたどっていくと、古い塚に行き当たる。
怪僧の正体は土蜘蛛で、綱と保昌がこれを討ちとり、首を落とす…という物語。
◆土蜘蛛 – Wikipedia




