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たら本46 「つい、うっかり」 〜 ホフマン「悪魔の霊酒」

  

「つい、うっかり」
…というのは、いたくフロイトの興味を惹くものだったようです。
錯誤行為、と精神分析では呼ばれます。
うっかり…偶発的におこなっているように見えて、
じつは無意識の意図がある。
そう勘ぐってみるのが、フロイトのやり口。

でも、古代から人は、何となくこのことに気づいていたらしい。
悪魔(=神)は最初、「つい、うっかり」の形で、囁きかける。
「魔がさす」という。
事件のあと、当事者から発せられる「つい、うっかり」は常套句。

それに運命もまた、
「つい、うっかり」の姿で来訪する

神様は「つい、うっかり」な仕方で、世界を設計したのだから。
天網恢々,疏にして漏らさず。

悪魔の霊酒〈上〉 (ちくま文庫)
エルンスト・テーオドール・アマデーウス ホフマン
¥ 1,260 / 筑摩書房
( 2006-04 )
通常2~5週間以内に発送