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16
Oct
2008

Qnapshots #045 「彼の岸に咲く」

  

彼岸に咲く花

UFOや幽霊から、メアリー・セレスト、コティングレーの妖精、
スカイフィッシュやチュパカブラに至るまで。
いわゆる、超常現象。
信じるか、信じないか…と問いつめられたりする。

でも、こうしたものに心惹かれる思い。
それが真実か、本当はべつなトリックがあるのか、
というところに、核心があるんだろうか。
謎の解かれる前の、あのあいまいな気分。
むしろ、そこに、心惹かれる「何か」の核心が脈打っているのではないかと。
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13
Oct
2008

ご利益アップデート

  

地蔵ボード・左

Mlle Cさんのパソコンのモニタが壊れたらしい。
前回、マウスが故障した時は、上善寺のお地蔵さん軍(通称・マザーボード地蔵尊)によって、直ったのです。

今回、なぜ効かないのか。
それは、あれですね、ご利益アップデートをしてないからw

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秋の夜長の洒落コワ

  

フレンダーの死

秋の夜長…というには、今夜の京都は蒸し暑いほど。
どちらかというと、「納涼」と言いたいくらいですが、今日はわけあって、洒落コワを読み倒しています。

洒落コワって何?
洒落にならないくらい怖い話を集める、2ちゃんねるのスレ。ネットのオカルト好きには有名どころ。
まとめサイトで読むのが、便利。
(以下のリンク先、サーバが頼りないようなんで、何度かリロード(更新)してやると、ちゃんと見れると思います。)

死ぬ程洒落にならない話を集めてみない?/洒落にならないくらい恐い話を集めてみない?—過去ログ倉庫 投票所

死ぬ程洒落にならない怖い話集めてみない?/洒落コワ

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その神の名は(園神韓神と蘇民将来、そして鵺)

  

その神をみやこに

園神韓神(そのかみ、からかみ)。

桓武帝が平安遷都のとき。
園神韓神という神さまがすでに祀られていて、
建都のため、これを取り除けようとしたところ、神託があり、
「長くこの地にあり、帝都を護らん」と。
こうして、韓神園神は、
大内裏に当初から祀られた、唯一の社となった。

延喜式によれば、

「宮内省坐神三坐 園神一坐 韓神社二坐。
春二月冬十一月丑日 祭之参議一人就祭所行事」

園神が一座で、韓神が二座。
合計、三座が宮内省にまつられた。

園神=婆梨釆女
韓神=牛頭天王と王子

なんだと思うのです。
この名前で呼ばれていたかどうかは、わからないけれど、
同じ型の信仰が、ここにあった、と。*1

ちかきだに 聞かぬみそぎを なにかその
        から神
までは 遠く祈らむ

ー少将内侍(「後拾遺和歌集」)

少将内侍は、少将(=牛頭天王とその王子)につかえる巫女。「うねめ」としての生き神、ハリ采女。
同じく、後拾遺和歌集の歌人である「少将井の尼」も、そう。
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¶ Footnotes:
  1. 牛頭とは呼ばれてなかったかもしれない。
    この名前の文献登場は、わりと新しいから。
    牛には関係していただろう。
    天王とか、天神・天使とは、
    呼ばれていた可能性がある。
    すると、天皇とダブってしまうので、具合が悪い。
    そこで、韓神というよそよそしい一般名で呼ばれていると。 []
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瓜生石の謎

  

瓜生石、キュウリ、牛頭天王


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瓜生石(うりゅういし)。
知恩院前の道路のど真ん中に、ご鎮座まします神の石。

知恩院より古い由来を持つ。
貞観2年(860年)6月14日の深夜のこと。
この石に一夜にして瓜(キュウリ)が生り、
牛頭天王が宿った、というもの。
その後、牛頭天王の新霊は今の粟田神社に移られた。

「牛頭天王」の文字が表面に浮かんだとか、異説もあるけれど、
これは桃太郎やかぐや姫・瓜子姫と同様、
「うつほ」に神が宿りつくことなので、
実のうちに宿ったとみるのが正統。*1

八坂神社の紋はキュウリの輪切り

素盞嗚尊こと牛頭天王を祀る八坂神社の紋は、
輪切りにしたキュウリの断面をかたどったもの。
粟田神社では、神輿を瓜生石の上に置いて、神を宿らせる行事が、
明治まではおこなわれていたそうです。
ちょうど、少将井の井桁の上に神輿を置いて、
神を宿らせるのと、ペアになってる感じです。
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¶ Footnotes:
  1. 一夜にして実がなるのも、
    「一夜で子を孕む」タイプの神話のパターン。
    ペンタメロンのペルオントと同系。 []
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祇園祭の星の王子さま

  

王子さまの魅力に感染…したい?

王子辞典 Prince Dictionary


タイムマシンラボ
¥ 1,554 / 太田出版
( 2007-02-01 )
通常24時間以内に発送

いづれの王子さまから始まったのだったか
…ハンカチ王子とか、「王子さま」ブーム。
テレビ映えのする美形男子には、
この呼び名を与える風習がしばらくつづいてます。

しかしながら、日本で伝統的に「王子」と呼ばれるものは、
じつは全然ちがうものでした。
いわゆる「疫病神」
…比喩ではなく、文字通り、
伝染病を運んでくる目に見えない鬼の魂魄。
それを「王子」と呼んで、お祭することが多かった。
コレラとか、鳥インフルエンザとか、O157とか、
プリオンとか、メタミドホスとか、
そういうのが、ほんとの王子さまです(-_-;)

日本各地に、「王子」の名を持つ地名が名残りをとどめる。
東京の八王子、神戸の王子動物園。
京都だと、岡崎の王子町、
下京の悪王子・元悪王子、左京の若王子、北区に福王子など。*1

みなさんのお近くにも、きっと「王子様」がおられるはず。
疫病がはやると、お祭りをして、荒神をしずめた、その痕跡。
「若宮」とか「今宮」と呼ばれることも。
「将軍」っていうのも、じつはこの系統だし、
ほんとに全国津々浦々、たくさんいらっしゃる王子さま。

八坂の悪王子神社2

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¶ Footnotes:
  1. 若王子は少し系統がちがって、
    熊野権現・十二所権現の流れにあって、
    仏教と習合しながら、整備され、
    天照大神、その子ニニギ尊をお奉りします。
    でも、大元の由来は、同じかもしれない。
    八幡さんも、じつは母子神として、根っこがつながる。
    御霊として祀られるのも、八柱。
    また福王子は、桓武帝の孫で、宇多天皇の母・班子皇后を祀り、
    平安時代でも母子神としての王子信仰が生きていた。
    天皇が天王であった平安京のはじめ。
    斑子女王の「斑」は、班女に通じること。 []
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井戸の中の女神さま

  

井戸の底から

リング コンプリートBOXリング コンプリートBOX
監督:中田秀夫
出演:松嶋菜々子
¥ 13,440 / ポニーキャニオン
( 2003-04-16 )
通常24時間以内に発送

リングの貞子さんを思い出すことから始めたいのです。
平成に出現した、いちばん有名なお化けといっていい、貞子

以前書いたことがありますが、
貞子は戦前の千里眼事件からヒントを得たもの。
東京帝大の福来博士がおこなった念写実験。
大騒ぎになって、博士はついに大学から出て行くハメに。

「念写」を写真じゃなくて、ビデオに収録したのが、
リングの貞子さんのアイデア。
今はDVDになり、コピーが難しくて、きっと困っておられるはず。
その上、ブルーレイとかどんどん新しくなるし、
「もうほんま、アナログ怨霊で、困ってますわ」
…というぼやきが、井戸の底から聞こえてきそう。

そう。
貞子サンといえば、井戸。
じつは、「井戸にすむ女」というのは、
日本古来の重要な伝説につながるもの。
貞子さんの怖さの持つ、深みとポピュラリティは、
この元型に根を張っていることから生じる。
今回は、この貞子の系譜を追ってみます。

お菊さんの井戸

井戸の女の怨霊というと、姫路城のお菊井戸
皿屋敷のお菊さんです。
井戸の底から「一枚…二枚…」と恨めしげな声がする。
家宝の皿をなくした、という濡れ衣を着せられ、
殺されたお菊の怨霊。

お菊井戸と姫路城

姫路城には、お菊の井戸とされるものもあります。
お菊さんは今は、十二所神社の中に、
「お菊神社」として祀られています。

お菊神社

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まっぷたつの神さま

  

太陽と月の起源

岩波文庫「シベリア民話集」所収の、「太陽と月」という話。
題名のとおり、太陽と月の起源について、かたるもの。

若者のからだを、妻と幽鬼ムイラクが取り合う。
引っ張りあった挙句、彼はまっぷたつに引き裂かれてしまう。
幽鬼は左半分をもって逃走、妻のもとには心臓のない右半分がのこされた。

若者は夜になると一人前の男になったが、朝がくると、また半分に戻ってしまう。
心臓なしで生きていられるのは、夜だけなのだ。
かくして妻は、昼のあいだは自分が大地を照らし(これは天界の出来事だから)、
妻が眠る夜のあいだは、夫である若者が照らすことになった。
太陽と月は、こういうわけでできたのだ。

ネツケ キュージョン (アシュラ男爵)

まっぷたつにされた若者。その半分のからだ。

この体には、目がひとつ、足が一本しかない。
どうやらその姿で、夜の天界そのものを象徴する。
ひとつだけある目は、月。
もしかすると本来は、心臓のある左半身が、太陽をひとつ目とする、昼の天神だったのかもしれない。

世界中に分布する片目片足の巨人の伝承。
…じつは天そのものを神と見立てたもの、という奇々怪々な説に、私はこだわっています。
ひとつしかない目玉は、太陽であり、大地を蹴る巨大な一本足(あるいは男根)は、雷であると。
ホルスも、キュクロプスも、ヴォータンも、ダイダラボッチも、片目片足の天神さんのヴァリエーション。
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旅する神さま

  

「あの人に会いたい」という番組。
NHKの膨大な映像資料から、今は亡き著名人のインタビューを選り抜いたもの。
NHKアーカイブス NHK映像ファイル あの人に会いたい

晩年の柳田国男の映像もあり、その中で柳田翁は、自分の「最初の手柄」について、うれしそうにかたります。

農務省の官吏だった頃(と思う)、柳田は九州の山村を訪れ、ひとつ民話を聞いた。
猟師が山の中で、お産に苦しむ神さまに出会う、という話。
ひとりの猟師は、山中でお産の穢れに手を染めることは禁じられている、と断る。
もうひとりは、それはたいへんでしょうと、神さまのお産を助けた。
拒んだ猟師は呪われ、助けた猟師はその後、大いに繁栄したと。

柳田はすぐあとに、東北(だったかしら)でこれと同じ話を見つける。
思わぬ遠方に、似た話の朋輩が分布する不思議。
その発見が自分の民俗学の「最初の手柄」だと。

  +

この話は、蘇民将来の伝説と同じタイプ。
蘇民将来は、祇園祭の伝承。
また少し前、「セクハラポスター」で話題になった岩手の蘇民祭もそうだし、初夏や小正月に全国で見られる「茅の輪」をくぐる風習、ちまきを食べる習慣も、この伝説に基づく。

祇園祭・黒主山のちまき

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