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25
Aug
2009

なぜ三年坂で転んだら死ぬのか

   
  
産寧坂にて

久しぶりに京都ネタ
最近の新書によくある「なぜ○○は××か」みたいな題名になりましたが(^_^;)

  +

ともあれ。
少し前、「袖もぎ地蔵」というお地蔵さんのことを書きました。
姫路をはじめ、全国各地にまつられるお地蔵さん。
坂の途中などにあって、その前で転ぶと死ぬ…という謂れをもつ。
袖をもいでお供えしておけば、災厄をまぬかれる、と。

もともとは、行き倒れの旅人を神とみなし、その骸には衣を掛けて葬る風習があった。
やがて行路死人が神であることが忘れられて、いろいろ断片化して、その前で転ぶと死ぬ→袖をもぐ、というふうに変化していったものらしい。(折口信夫「餓鬼阿弥蘇生譚」

京都の清水・三年坂でも、「転ぶと三年のうちに死ぬ」というような迷信があって、
もしかするとこれも袖もぎ地蔵のバリエーションかもしれない。
そう推測していたのですが、どうやら当たりの感触…という話。

 
14
Jul
2009

今日は京都に帰ったよ

   
  
祇園祭2011

今日は久しぶりに京都。
「来た」というより、「帰った」という感じ。

やっぱり京都のほうが落ち着きます。
自分がどこにいるかわかるってのが、大きい。
脳内GPSが細部から広域にわたって形成されていること。
それが、その場所にいてリラックスできる大きな要因のようです。
姫路では、水槽を移された金魚のように、どこか不安がある。

知ってる町だと、道行く人々まで「いい人」に見えてくるから不思議(笑)
道だけじゃなく、お店もトイレも何がどこにあるか、よおくわかってるもんなあ。
迷わないし、食事も買い物も時間つぶしも、なんでも思いのまま。
やっぱり、京都がいいなあ。帰りたいなあ。

今週の京都は、祇園祭。
「ルーブル展」も大規模の開催中なんで、かなりの人出になりそう。
二泊三日くらいの日程でこないと、ぞんぶんに回りきれないでしょうね。

それにしても、今日は、すさまじく暑かった。
しかし、ここにいなくてはならない、という気持ちが強く、暑さを感じさせなかった。
なんとしてでも、戻らねば。俊寛僧都のように思うのでした(~_~;)

 
9
May
2009

うしろの京都 – 京都魔所めぐり #05 「井戸の女」

   
  

いさら井のおさらい

いさら井の銘

うしろの京都 京都魔所めぐり太秦・広隆寺の西に「潦井(いさらい、伊佐良井・伊佐羅井)」と呼ばれる井戸があって、これがイスラエルのなまったものだという説あり。
ちょっとトンデモ…ではあるものの、太秦や秦氏、聖徳太子のまわりは、なんとなくユダヤ・キリスト教的な尻尾がちょろちょろはみ出ていて、つかんでみたくなります。
トンデモ説は、それが史実として正しいかどうかよりも、あやしい気分を喚起するのが、旨味。
嘘と真の区別のつかぬサカイに立ち止まることは、何かの扉を開く鍵…なのかもしれません。
「太秦」めぐる超古代史

しかし、じつは「いさら井」や「さら(し)井」は、井戸の名称として、わりとよくあるもの。「小井(いさらい)」という苗字もあるようですね(IMEの変換候補で出てくる)。*1
Yahooの辞書を引いてみると、

いさら 【〈細小〉・▼些】
[接頭]水に関係あることを表す名詞に付いて、小さい、細い、少ない、という意を表す。「―波」「―水」

「いさら」とは、水がさらさらとか細く流れるさま…とりわけ、音に関心がある言葉つき。
いさら井、いさら波、いさら水、いさら川…と、さらさら流れる。*2

思ってみるのは井戸を掘るとき。
水脈を見つけるため、地面に耳をつけて、伏流水のか細い音を聞き分ける…耳を地につけ、胎動を聞く、昔の人の真剣めいた顔つき。
あるいは、井戸底に耳を澄ませ、さらさらと呟く音のうちに、神の「声」を聞き取る、すまし顔の巫。


¶ Footnotes:
  1. 常陸国風土記・那賀郡「泉、坂の中に出づ。多く流れていと清し。これを曝井といふ。泉によりて居める村落の婦女、夏月会集ひて、布をあらひ曝し乾せり。」 []
  2. たぶん、「いさり火」という、魚介類を夜な夜な呼び寄せる、妖しい炎のゆらめきもまた、縁語ではないでしょうか。いや、イスラエルがなまっていさり火になったのかもしれませんが。 []
 
4
May
2009

うしろの京都 – 京都魔所めぐり #04 「土蜘蛛」

   
  

「土蜘蛛」

千本ゑんま堂大狂言「土蜘蛛」

今年も、ゑんま堂の大狂言を見てきました。これで三年連続。
上の写真は、「土蜘蛛」。
頼光四天王の二人、渡辺綱と平井保昌に追い詰められた土蜘蛛が、糸を放ったところ。
京の念佛狂言 えんま堂狂言保存会のページ

土蜘蛛のあらすじ。
病に臥せる源頼光のもとに、妖しい僧が現れる。
頼光が名刀・膝切丸で斬りつけたところ、怪僧は糸を放って逃げ去る。
家来の綱・保昌が、その糸をたどっていくと、古い塚に行き当たる。
怪僧の正体は土蜘蛛で、綱と保昌がこれを討ちとり、首を落とす…という物語。
土蜘蛛 – Wikipedia

土蜘蛛

 
11
Apr
2009

うしろの京都 – 京都魔所めぐり #02 「鵺神社」

   
  

うしろの京都 京都魔所めぐり魔所めぐりの二回目は鵺神社。

夜に鳥と書いて、鵺(ぬえ)。
夜闇にまぎれて、ひょーひょーとトラツグミに似た声で鳴くものあり。
平安末、清涼殿のあたりで、しきりとこの声が聞こえ、ために天皇は病に。
怪異をしずめんと、弓の名手・源頼政が山鳥の尾で作った尖り矢で、夜闇を射る。
射たれた怪物が落ちた場所が、ここ鵺神社あたり。

平家物語や能に出てくる鵺の伝説。

今はNHK京都放送局の南、二条城の北。
公園が整備され、鵺を射た矢を洗ったという池も再現されています。
休日になると家族連れでにぎわい、NHKの催し物もときどきあります。
写真のように、ぬいぐるみも出没して、全然、「魔所」らしくないですが。
まあ、「ぬいぐるみ」と「ぬえ」…音は似ているw
中に何が入っているか…「うさじい」の背中のジッパーの隙間から、何かおどろおどろしいものがはみ出ている…とか(⌒_⌒;)

うしろの鵺神社